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大人気の韓国ドラマ「愛の不時着」は「あまちゃん」的存在?!その理由は…

 話題のNetflixドラマ「愛の不時着」は、“朝ドラ”における「あまちゃん」のような存在である。
「愛の不時着 オリジナル・サウンドトラック」キングレコード

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 2013年、「あまちゃん」によって伝統ある“朝ドラ”ことNHK連続テレビ小説がアップデートされ、新たな層が“朝ドラ”を視るようになった。これと同じ流れを私は「愛の不時着」に見る。  南北に分かたれた男女の胸踊るラブストーリー「愛の不時着」はこれまでの韓国ドラマファン以外の視聴者まで取り込んで、巨大な盛り上がりを見せ、Netflixでランキング上位をいまだにキープしている。コロナ禍によって自宅にこもるお供に申し分なかったという点もあるとはいえ、自粛がはじまる前からすでに韓流ドラマ好きな層以外の支持も獲得し、話題になっていた。

韓国ドラマや恋愛ドラマのパロディ化でたくさんの人が楽しめる

「あまちゃん」は歴史ある朝ドラのお約束も盛り込みつつ、新たな表現をプラスした朝ドラを楽しむドラマであった。「愛の不時着」にも韓国のラブストーリーをたくさんの人に楽しんでもらおうという意欲が感じられる。それは、韓国ドラマや恋愛ドラマのパロディ化である。
 財閥令嬢にしてビジネスにも手腕を発揮する主人公・ユン・セリ(ソン・イェジン)はある日、パラグライダーに興じていたところ竜巻に遭って、隣国・北朝鮮に来てしまう。森で木にぶら下がって困っていると現れるのは、北朝鮮の軍人リ・ジョンヒョク(ヒョンビン)。ふたりのファーストコンタクト、そして偶然の再会のシチェーションは、ザッツ・ラブストーリー。  これを古典的でロマンチックと思う人もいれば、いかにも過ぎると思う人もいるわけで。そこを「愛の不時着」はいわゆるメタ表現――わざとやっていますよ~という雰囲気を漂わす。  おかげで韓国のラブストーリーに対する偏見がひとつクリアーされ、その先に進むことができるのだ。なにしろタイトル「愛の不時着」からして洒落が効いている。ロマコメなんだなと思うと、視聴のハードルは下る。

ソン・イェジンが演じると気の強いセレブはとりつくしまがある

 キャラクター設定も万全である。  ユン・セリ(ソン・イェジン)は、現代的な自立した女性である。何もかもに恵まれているセレブと思いきや、実は家族に愛されない孤独を抱えている。それによって幸せな主人公が好きな層にも不幸な主人公が好きな層にも支持される。  ハイブランドをかっこよく着こなしつつどこか庶民的なところもあって、ソン・イェジンが演じると気の強いセレブはとりつくしまがある。これって大事。
 ユン・セリが恋してしまうリ・ジョンヒョク(ヒョンビン)はパーフェクトなイケメン。前髪をこんなにぱっつんそろえてかっこいい人はなかなかいない。同じく人気のNetflixドラマ「梨泰院クラス」のパク・ソジュンといい勝負であろう。  リ・ジョンヒョクは軍の中隊長で腕っぷしは強いし、料理もできる。性格は不器用で、女性扱いに長けてないが、いざとなったら愛する者を全力で守り抜こうとする誠実さ。アクションシーンもキマるが、彼女をさりげなくエスコートする身振りはガンアクションよりも心を撃ち抜いてくる。
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韓国ドラマへの先入観を超えて、その先のドラマへ
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