――月1の掃除の他に、注意点や日々気を付けるべきことはありますか?
鈴木:とても基本的なことですが、レンジフードのお手入れをするときはしっかりとした椅子や台に乗ってください。レンジフードは高い位置に設置されていますし、ファンの入っている送風機部分は特に見えにくいです。手元が見えないまま、もしくは足場が不安定なまま外そうとすると思わぬ怪我をすることもあります。
また、日々のお手入れとして、レンジフードの本体などすぐに拭ける部分は調理後にキッチンペーパーで拭いてみてください。油をたくさん使った料理の後に拭くだけでも、汚れ具合はだいぶ変わります。あと意外かもしれませんが、こまめに室内を掃除することも大切です。レンジフードは室内の空気を吸い込むので、ペットの毛やチリ・ホコリなどが油と一緒に堆積するんです。なので、室内のお掃除をマメにすることで綺麗に保ちやすくなります。
――最後に、100円ショップや日用品店で不織布のフィルターが売っていますが、あれは効果があるのでしょうか?
鈴木:不織布のフィルターは、メーカーとして使用をおすすめしていません。理由は2つあって、ひとつは火災リスクが高まる点。レンジフードが鉄板製なのは火事を防ぐ意味があるんです。もうひとつは吸い込む力を弱めてしまう点。吸い込み口をカバーしてしまうので、ニオイの捕集力が落ちてしまうんです。
フィルターのお手入れが面倒であれば、不燃材料で作られた使い捨ての「エコシアフィルタ」というレンジフードフィルターもあります。取り付けられる機種は限られてしまいますが、ご検討いただくのも良いかと思います。
――不織布のフィルターは安いしお手軽だと思っていましたが、デメリットもあるんですね。というわけで、今後はレンジフードも掃除ルーティーンに組み込むのが吉! 皆さんもぜひ、参考にしてください。
<取材・文/阿形美子>
阿形美子
1994年生。大学卒業後、フリーの編集・ライターとして活動中。底抜けの飲んべえゆえ酒ネタが多いが、インタビューやモノ記事、カルチャーネタなどもカバーする。Twitter:
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