今回は、低くなった自己肯定感に対して効果があるものを3つ紹介します。
●トレーニング1:見つめ直しメモ

「私たちは普段、先程の3つのトライアングルを無意識にまわして生きています。ですが、自己肯定感が低いと、このバランスが崩れていることにすら気づけません。見つめ直しメモは、バランスの崩れに客観的に気づくことができます。
やり方は『いつ、どこで、誰と、何をしたか』を思い出し、その時の思考や感情を書き出していきます。見つめ直しメモを繰り返すと、自分の受け取り方や落ち込み方の癖などに、少しずつ気づいていけます。その結果、自己否定的な考えに陥らず、フラットな状態で物事に取り組めるようになるのです」
●トレーニング2:8秒セルフハグ
幸福感は、脳内物質「オキシトシン」などの分泌と関連することが様々な研究でわかっています。また、誰かにハグされることでオキシトシンが分泌されるという、2013年にウイーン医科大学の研究も発表されています。
ハグしてくれる人がいなくても、自分自身をハグすることを中島さんは勧めます。
「自分で自分を8秒間ハグしてあげると、幸福感が高まりますよ。またセルフハグの間は、8秒かけて深呼吸をしましょう。同時に神経の高ぶりも鎮めることができ、より自分を受け入れる気持ちが高まります」
●トレーニング3:30秒瞑想
自己肯定感が低い時は、実は「今、この瞬間」に集中が出来ていません。ではどこに意識が向いているかというと、過去の出来事や起きていない未来に目を向け、焦りや不安の感情に飲み込まれてしまっています。
静かな心を取り戻すために、ここ数年、世界中でブームになっているのが「マインドフルネス」と呼ばれる瞑想法。由来は仏教の瞑想法ですが、1979年にマサチューセッツ大学の教授が仏教色を除いたメソッドとして確立しました。

「マインドフルネスには散らばった意識を今に戻すことが可能です。ここでご紹介する方法には、5つのステップがあります」
<中島式マインドフルネス瞑想法>
1 おへその下にある丹田に意識を集中させます。
2 ゆっくり鼻から息を吸います。
3 口から息を吐ききります。
4 早朝から昼なら太陽が、夜なら星のエネルギーが入ってくる意識を持ちます。眉間の奥にある「松果体」と呼ばれる場所にエネルギーが入ってくる感覚で、深い呼吸を続けます。
5 足元からは大地のエネルギーが入ってくるイメージを持ち、頭頂から入るエネルギーと1本につながるような意識をします。
「30秒間、今に集中することで、思考や感情の乱れが収まります。その結果『私は大丈夫!』と思えて、自己肯定感が高まるのです」