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セックスレスで壊れていく妻、うつ病に…リアルな漫画に戦慄/著者ポレポレ美×伊織もえ対談

 夫婦のセックレス問題を克明に描き、話題を集めている漫画『今日も拒まれてます~セックスレス・ハラスメント 嫁日記~』(縦型漫画サイト「Vコミ」で連載中)。
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(c)ポレポレ美/Vコミ

 作者であるポレポレ美さんと、作品のファンを公言するカリスマコスプレイヤーの伊織もえさんが、メールを通じてリモート対談を行いました(後編)。

「まるでウチの旦那」という声がたくさん

ポレ美: もし伊織さんが私の立場だったら、どうしていたと思いますか? 伊織: 私は第三者目線だから、簡単に言えるのだと思いますが、家族や友だちに助けを求めますね。でも実際、ポレ美先生のように信用している相手から心への攻撃を受けてしまうと、そのストレスに気が付きにくいと思いますし、時間をかけて積もりに積もってしまったら、判断力が低下して私も大変なことになってしまうと思います。先ほど、既婚者の方からの感想について仰っていましたが、ほかにはどんなものが多いのですか? ポレ美: そうですねぇ、多いのは「ウチの旦那のことです」「隣にいるクソ旦那のことかと思いました」「離婚した旦那と丸っきり同じです」など、山木さんに対してのキツイお言葉です(笑)。彼のように「人当たりがいいのにじつは……」というタイプが、世のなかにはこれほど多いのかとビックリしています。
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(c)ポレポレ美/Vコミ

伊織: 夫婦同士と言っても、違う人なのだから問題が生じるのは普通のことだと思いますが、その問題から逃げてしまう……例えば浮気してしまう場合などは、二人の関係性の構築を諦めたということ。奥さんとの関係性を放り投げて、ヨソへ行ったフミハルさんは罪が重いです。 ポレ美: そういった意味では、男性の読者から「この作品のおかげで、自分が山木さんと同じような行動をしていることに気が付き、パートナーに優しくしようと思いました」といった感想をいただいたときは、スゴく嬉しかったです。女性の読者からも、「長年の悩みに対して、旦那が向き合ってくれた」「ツライ思いを旦那に知ってもらえた」などの感想をいただけて、恥も外聞もなく、作品に向き合ってきてよかったと思いました。

レスを相談できなかった、あの日々

伊織: そもそもの話になりますが、セックスレスをテーマに漫画を描くということに対して、最初はかなり勇気が必要だったのではありませんか? ポレ美: 迷いはありましたね。当時はセックスレスどころか、夫婦間の問題をテーマにした女性向け漫画もほとんどありませんでしたし、ましてや主人公のモデルは自分ですから。世に出してしまったら、色眼鏡で見られることは避けられないと覚悟しましたし、決心するまでには時間がかかりました。
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(c)ポレポレ美/Vコミ

伊織: イヤな思い出や感情も、思い出さなくてはいけませんしね……。 ポレ美: 過ぎ去った記憶を振り返り、思いを綴った日記を読み返してみても、どこにも笑いの要素がないんですよ。悲痛な叫びしかない。それも、決心するまでに時間を要した原因のひとつでした。というのも、私が以前に描いてきた作品は、旅のトラブル話だったり私生活の失敗談だったり、笑いの入ったエッセイ漫画ばかりだったからです。笑いへ逃げずに、体験した出来事を描けるだろうかと、とても悩みました。
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本音は日記にしかブチまけられなかった
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