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セックスレスで壊れていく妻、うつ病に…リアルな漫画に戦慄/著者ポレポレ美×伊織もえ対談

本音は日記にしかブチまけられなかった

伊織: 最終的に、どのように決断したのですか? ポレ美: セックスレスや夫婦間の問題について、自分が誰にも相談できず、本音は日記にしかブチまけられなかったことに気づけたのが大きかったです。「自分が悩んでいた当時に、セックスレスをテーマに扱った作品があればどうだったろう」「悩んでいる女性の気持ちが少しでも晴れてくれたり、孤独な気持ちに寄り添うことができたりすればいいな」という風に思いはじめ、作品を描くモチベーションに繋がっていきました。
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(c)ポレポレ美/Vコミ

伊織: 時間が経ってから、過去の出来事を描くというのは、どんなお気持ちなんでしょう。 ポレ美: 出来事を箇条書きに描いていくだけなら簡単なのですが、そこに至るまでの私の心情や背景などを組み合わせていく作業が必要なので、毎回すごく神経を使いますね。「これで私の思いは伝わるだろうか……」と、とても悩みながら描くことになり、「進行が遅すぎる!」とよく読者の方からお叱りを受けてしまいます。ごめんなさい(笑)。 また、ツライ体験が掘り起こされてしまい、凹むこともしょっちゅうです。もともと私が器用なタイプではないので、作品のテンションを日常に引きずってしまうんですよね。よろしくないですね……。

読者は、20代女性から既婚男性まで

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(c)ポレポレ美/Vコミ

伊織: 自分で気持ちをコントロールするのは、大変だと思います。 ポレ美: 気分がダダッ下がりになったときは、飼っているウサギをナデナデしたり、ひたすら部屋の掃除をしたりして、リフレッシュしています。 伊織: でも、そうやってポレ美先生が苦しまれながら描かれている作品だからこそ、読む人の心に響く作品になっているんだと思います。この作品は、主人公の状況に我が身を置き換えて共感できる人も、私のように自分とあまりに乖離した世界で驚いちゃう人も、いろんな立ち位置の人を引き込んでいく深い作品だと思います。  細部は違えど、きっと海外でもこの作品を読みたいと思う人がたくさんいると思うので、ぜひ翻訳して出版してほしいですね(コミックス『今日も拒まれてます~セックスレス・ハラスメント 嫁日記~ 心の異変編』『心の限界編』はぶんか社から発売中)。 ポレ美: 当初、私が想定していた読者さんは、私と同じアラフォー世代の女性だったのですが、いただく感想は学生さんから20代前半の独身女性、既婚男性まで幅広い。いろんな年代の方に読んでいただけたのが嬉しい驚きでした。これからも、多くの方に読んでいただけるよう、ラストまで頑張りたいです。 伊織: 本当にステキな作品を連載してくれて感謝しています。これからの人生で、幸福がまたポレ美先生を包んでいくよう、祈っております。今回はありがとうございました。
ポレ美さん自画像

ポレ美さん自画像(c)ポレポレ美/Vコミ

伊織もえ

伊織もえさん(コスプレーヤー)

【前編はこちら】⇒セックスレス妻の地獄を描いたマンガに「涙しかない」/著者ポレポレ美×伊織もえ対談 <文/ツクイヨシヒサ>
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