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夫はアルコール依存症、2人目を産んだ33歳女性の“決断”とは

慎重になっていては、結婚や出産はできない

 確かに20代の結婚と30代で世の中のことがだんだんと見えてきたときの結婚や出産は経験値が違う。私の母は34歳で私を産んだ。初産であり、当時としては遅い出産だった。しかし今となっては「体力は20代のほうがあるけど、精神的な余裕は30代になってからのほうがあったから育児ができた」と、以前私に語ったことがあった。由紀さんも同じような状況下にいるのかもしれない。  また、由紀さんは結婚や出産は勢いだという。冷静に考えるとキャリアのことや、夫が浮気や借金をするかもしれない、義実家との関係などを考えると慎重になっていてはなかなか結婚できない。「そのような意味では良いタイミングで結婚も出産もした」と、由紀さんは言う。  隣の芝生は青く見えると言うが、私はパートナーを得て新たな家族を持った由紀さんを羨ましく思っていた。しかし、話を聞くと一筋縄ではいかない上で、自分で選んで獲得している幸せであることがうかがい知れた。果たして私は自分で選んで生きているのだろうか。無意識のうちに選んでいることはたくさんあると思うが、それを意識的に選んだとき、私も幸せだと実感できるのかもしれない。 <取材・文/姫野桂>
姫野桂
フリーライター。1987年生まれ。著書に『発達障害グレーゾーン』、『私たちは生きづらさを抱えている』、『「生きづらさ」解消ライフハック』がある。Twitter:@himeno_kei
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