もうひとつ。 「チェックインカウンターのパソコンの横に鏡を置きましょう」というルールが新たに加わったのは看板の完成から少し経ってから。 　パソコンに向かっているあいだの自分の顔を見ろ、ということでしょう。これは効きました。 　チェックインをしているときの顔が映った鏡は思いのほか視界に入りやすく……「うわっ！ ひどっ！ 怖っ！」と、衝撃を受けたのは私だけではありません。 「ねぇ、私チェックインのときの自分の顔見て引いたわ……」 「あんな風に険しい顔になってたんだね」 　なんて会話がチラホラと出てくるではありませんか。私自身も自分の表情を深く反省するとてもよいきっかけになったし、この習慣は退職する日まで続けました。まぁ、ときに鬼顔が復活することはあったけれども、口角をあげようとか、眉間にシワを寄せてはいけないとか、気を付けることができたのはよかったです。 　退職してから何年も経つ今このときも、原稿を書くパソコンの横には鏡を置いているくらいですから。 　パソコン作業に集中するあまりに険しい顔になってしまうという人は試してみる価値あるかも。 ―グランドスタッフの裏話 VOL34― ＜文／高木沙織＞ ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】