木島さんは学生時代から社会人になりたての頃まで、夏はずっとスプレータイプや直塗りタイプの制汗剤を、ワキや胸の下、Vラインや首元などにこれでもか! というほど塗りたくっていました。

「でもすぐにムワッと匂いが出てきたり汗が噴き出るので、次はベビーパウダーを塗って一時的にサラサラにしたり。でも、
汗→制汗剤→ベビーパウダー→汗の繰り返しで、さらに匂いがきつくなるというか……。昆布と鉄を酢に漬けてからそのまま炎天下に放置したような、なんともいえない“すえた”匂いになるんです」
夏場に昆布と鉄を酢に漬けたことがないので、想像しにくいような、なぜかちょっと想像できるような。さらにこの状態に香水までブレンドされることもあるとか。もはや匂いの大渋滞です。
「匂いを消すには何かの匂いでごまかすしかない!」と、足し算の消臭しか思いつかなかった当時の木島さん。とにかく手当たり次第に香水をかけていたのだそう。

「大学時生代に実家に帰ったときなんか、母に『
あんた! 香水きっついおばはんが、浴びるように酒を飲んで犬小屋で酔いつぶれて寝てしまったような匂いがするけど、どうしたん!?』と真顔で言われました。ちょっと笑えましたが、結構ショックでしたね」
木島さんの実家は関西だそうですが、母のツッコみが妙に的確……。
でも独学の対策をすればするほど、どうしてもそれが裏目に出てしまいます。