Lifestyle

大量のダラダラ汗に悩む女性。ニオイ対策するほど臭くなり…

替えのTシャツや下着を持ち歩き、余計に汗だく……!

「匂いを重ねても逆効果だということが分かったので、今度はとにかく替えの服や下着を大量に持ち歩くようになりました。多分敏感になりすぎて当時は少しでも汗ばんでしまうと、人と面と向かって話もできませんでした。  そこで大きめのリュックに替えの下着やTシャツを3枚ずつ詰め込んで、お徳用の大きなフェイシャルシートとタオルも持ち歩いていました。パッと見、軽く登山か旅行に行くくらいの荷物です」 着替え 友達とのカラオケや女子会でも一人だけ大荷物で、しかも汗だくだったとか。 「荷物が重いから余計に汗をかく→汗をかくからまた荷物が増えるという悪循環でした。今度は友達の間で『あの子はいつでも家出できるように荷物を持ち歩いている』とか、『実は訳ありな、複雑な家庭環境の子』とか勝手に噂されるようになって。違う違う! って言っても、みんなちょっと神妙な顔で見てくるんですよ。ついには親友から、『なんかあったら相談に乗るから』『一人でどっか行かんといて』ってめちゃくちゃ心配されて……。なんかもう、ここまで勘違いされると本当のことも言えませんでした(笑)」

社会人になってやっと、医療機関にたどり着けた

 その後、社会人になると同時に多汗症に特化した皮膚科や専門医をたずねて、今では塗り薬などで状況は少しずつ改善していったそうです。 医師と患者「汗っかきで相当生きづらい日々を過ごしていましたが、その頃は『多汗症』っていう病気があることすら知りませんでした。  それに、汗くらいで病院に行っていいのかすごく悩んでいたり。でも、私のように汗や匂いで悩んでいる人も世の中にはたくさんいると思うからこそ、言いたい。『こんなことで』ってためらわないで、すぐに病院へ行ってほしいです。私のように独学で変に突っ走らないで。  今では自分でも笑えますが、私なんか匂いを重ねまくって“悪臭の権化(ごんげ)”みたいになっていたので……。権化になる前に、ぜひ!」  病院に行くまでは憂鬱(ゆううつ)ですが、行ってしまえば意外と「こんなもんか」と思えるもの。思い悩む前にぜひ専門家にゆだねてみましょう。 ―あの夏の黒歴史― <文/赤山ひかる イラスト/真船佳奈>
赤山ひかる
奇想天外な体験談、業界の裏話や、社会問題などを取材する女性ライター。週刊誌やWebサイトに寄稿している。元芸能・張り込み班。これまでの累計取材人数は1万人を超える。無類の猫好き。
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