ちなみに、納豆は賞味期限を過ぎても「どうせ腐っているから、2・3日くらい大丈夫かな」と思ってしまい、食べてしまうことがあります…。納豆も腐りますよね?

「もちろん腐ります。納豆菌が活動している時は腐らないのですが、納豆菌が休眠して水分がなくなると、カビが発生します。
強い匂いはないのですが、青白くカビが生えて、菌糸が立っているので、明らかに腐っているとわかりますよ。そのような場合は食べないでくださいね」
賞味期限内の納豆に、白くシャリシャリしたものがついていることがあり、「腐っているのかな?」と迷うことがあります。
「それはチロシンといって、納豆菌が大豆のたんぱく質を分解してできたアミノ酸の結晶ですから、腐ったものではありません。粒が舌にさわりますが、これは水にとけにくい一部のアミノ酸で、食べても全く問題はありません。この、舌に触るシャリシャリ感が好き、という方もいらっしゃいます」
そんなところにまで、好みがあるものなんですね。奥が深いです。
恐らく、今まで何度も受けてきた質問かと思うのですが、納豆は何回混ぜるのがいいのか教えてください。

「よく受ける質問です。この質問と合わせて『タレは先に入れるか、あとに入れるかどちらがいいのか』という質問もよく受けます。これらの質問には、納豆の栄養をより吸収できる食べ方を知りたい、という意図があると思うのですが、
混ぜ方や味付けの手順で、劇的に栄養価が増えたり減ることはないので、お好みでいいのではないでしょうか、と毎回お答えしています」
なるほど。たしかに混ぜる回数を変えたからといって、大きく栄養は変わりませんよね。
「納豆をたくさん混ぜると、空気が入ることでふんわりとした舌触りになります。そこにタレを入れることで、旨味を感じやすいということはあるかもしれません。ただし、これも個人差で、混ぜる前にタレを入れて、あまり混ぜずに水っぽい状態で納豆を食べるのが好きな方もいます。
これは好みの問題なので、いろんなやり方を試して、ぜひマイ納豆を見つけてください」