そんな日々を続けているうちに、遼太郎さんから「会いたい」との連絡が。会わないほうがいい。会ってはいけない。そう分かっていたのに、めぐみさんは遼太郎さんと会い、2人は深い関係になっていきました。
「私は既婚だから、いい人がいたらいつでもそっちに行けばいいよ」
そう言うめぐみさんに対し、遼太郎さんは「無理に離婚してほしいとは思わないし、俺はいつまでも待てるから」と言い続けたそう。その言葉を聞くうちに、めぐみさんの中では彼と一緒になりたいという気持ちが膨らんでいきました。
「今までは不倫なんて刹那的で、未来が見えない恋だと思っていました。でも、彼と出会って、この関係だけは違う、私と彼だけは陳腐な関係なんかじゃないと思ってしまいました」
けれど、初めて体の関係を結んだときは夫に対する罪悪感でいっぱいになったそう。
「何回も断ったけれど、涙を流しながら『俺には身内がいなくて甘えられる人がいない。めぐみが一番近い存在だから、キミが欲しい』と言う彼を見ていたら、拒絶できなくなってしまって」
いつしか彼への思いは止めることができなくなり、めぐみさんは仕事が休みの日には、彼の職場へ差し入れを持っていくように。
「そしたら彼は私を親方や同僚、友達に紹介してくれました。いつ来るかもわからない私との将来の話もするようになって。そのたびに既婚であることが申し訳なくなり、早く離婚しようと考えるようになりました」
しかし、付き合ってから3か月ほど経つと、遼太郎さんの態度に変化が見られるように。休日でも会えないことが増え、会えてもホテルで過ごすだけ。セックスが終わればすぐに眠り、早朝にはめぐみさんを置いて出勤。LINEは1日に2~3通ほどになり、電話がかかってくる回数も日に日に減っていきました。
そんなある日、珍しく彼から「今から会えないか」と連絡が。
「でも、それはお金を貸してくれないかという相談でした。給料日に仕事先で盗難に遭って生活ができないから、17万円ほど貸してくれないか、と」
間にお金が関わると、よくない。そう思い、迷いましたが、めぐみさんは結局、お金を貸してしまったそう。
「1か月後に返済してほしいことを伝え、借用書を書いてもらいましたが、きっと返ってこないだろうなとは思っていました。当時の私はそれでもいいから、とにかく少しでも彼の助けになりたかった」