夫ががんになって家賃が払えない…金の切れ目が“命の切れ目”の日々
筆跡アナリストで心理カウンセラーの関由佳です。3年間、夫とがんの闘病生活を送りましたが、精神的なこと以外に経済的な部分もかなりつらい状況が続きました。がん治療というのは、本当にお金がかかるのです。
【夫ががんと診断されるまで】⇒脳梗塞で倒れた夫にがんまで発覚。病室で“夫の切ない一言”に号泣
話には聞いていたし、父もがん治療をしていたのでわかっているつもりでしたが、実際に当事者になってみると、こんなにも大変だとは想像もしていませんでした……。ひたすらお金の不安が付きまとう3年間だったのです。
本格的にがん治療を始めた月から、夫は会社の勧めもあり、仕事を休んで「傷病手当金」をもらうことにしました。傷病手当金とは、業務外での病気やケガのために療養が必要で、働けないときに健康保険協会から支給される手当金です。最大1年半の間、給与の約3分の2が支払われます(細かい条件があるため、詳細は自身の所属する健康保険協会に問い合わせてみてください)。
さらに、通院にも地味にお金がかかります。ほぼ毎回血液検査をしますし、数回に一度はレントゲン、数か月に一度はCTやMRIを撮ります。
自己負担額が高額になったときに申請できる高額医療費の払い戻し制度も活用し、限度額適用認定証(自己負担限度額を先に病院に表示できる認定証。これを毎月保険証とともに提示すると、払い戻し申請をせずとも窓口での支払いが自己負担限度額までになります)もありましたが、それでも毎月数万円の出費です。
さらに抗がん剤治療のために入院したときは莫大な入院費と治療費もかかります。抗がん剤によってはかなり高額なものもあり、まさに「お金の切れ目が命の切れ目」状態。夫は医療保険には入っていましたが、がん保険には入っておらず……。
がん保険のCMのアヒルを見るたびに「がん保険に入っていれば……」とつくづくがん保険の大切さを痛感しました。「まさか」と思うことは本当に起きるので、少しでも余裕があるなら、がん保険は入っておくことをお勧めします!
結局、ほんの少しだけあった貯金も数か月で底をつき、夫の傷病手当金と私の稼ぎで食べていくことに。私は夫の看護と家事をしつつ仕事も増やさねばならず、かなり体力的にハードな毎日が続きました。
がん治療にはお金がかかる!
CMのアヒルを恨めしく思う日々……
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