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入社2年目のサユリさんには家賃を立て替える余裕もなく、生活費を少しでも工面するためにキャバクラでアルバイトを始めることに。
「それを彼に伝えると……なぜか、彼は大反対!『じゃあ、さっさと仕事見つけてよ!』と言うと彼はしばらく考えたあとに条件を出してきたんです。それは私が浮気しないように、お客さんとのやり取りはすべて見せるというもの。そこから彼の怒涛の束縛ラッシュが始まったのですが、少しでも気を持たせるようなメッセージやハートの絵文字やスタンプを使っているのを見ると、めちゃくちゃ怒るようになってきて。
最初の頃はその度にケンカしたのですが、途中から『なんで私、こんなことしているんだろう?』と冷静になってきて。ついに彼に『あと1か月で仕事を見つけなかったら、出て行ってもらう』と条件を叩きつけたんです……!」
それから1か月後、彼は転職先を見つけたのでしょうか?
「それが、見つけるどころか探そうともしなかったんですよ! 3か月のニート生活ですっかり廃人のようになってしまい、1日中オンラインゲームをしたりして過ごしていましたからね……。さすがに私も限界が来てしまい、1か月経っても出ていこうとしないので、彼の実家に電話して引き取ってもらおうとしたら、慌てた様子で『分かった、実家に戻るから……』と言っていました。
それから間もなくして彼は実家に帰ったのですが、私はというと、1人で家賃を払えないわ、引っ越しするお金はないわで散々でした。余裕ができるまでは、しばらくキャバクラのアルバイトをして家賃を払っていましたね……」
今、思えば彼がその場限りの言い訳をしていた時点で気づけば良かった……というサユリさん。それまで普通に仕事をしていた人が、ちょっとしたキッカケでヒモになってしまうことってあるんですね。
<取材・文/結城>
結城
ライター・社会取材系。子育てや家庭問題、現代の生きづらさなど、社会の現実に根ざしたテーマを取材し、読者に考えるきっかけを届ける記事を執筆。