草なぎ剛が“女性”を演じて高い評価。男優が“女装”で魅せた名演技5選
草なぎ剛(46)がトランスジェンダーの役を熱演した映画『ミッドナイトスワン』が、今秋の公開以降、各所で高い評価を得ています。すでに海外の国際映画祭での上映、台湾・香港での公開が決定しており、国内でも新たに上映する映画館が増えているそう。女優の常盤貴子も自身のインスタグラムで、同作を鑑賞し「信じられない程、泣いた」と投稿しています。
草なぎが演じた主人公・凪沙(なぎさ)は、男性の体に強い違和感を持ち、女性の格好をして夜の街で働きながら一人で生きてきました。そんな凪沙が、虐待を受けて育った親戚の少女・一果(いちか)を預かることになり、いつしか心の中にある“母性”が芽生え始めます――。
筆者も上映後すぐに鑑賞しましたが、葛藤を抱えつつひたむきに幸せを掴もうとする姿は、涙なしには観られませんでした。画面の中にいるのは「女装をした草なぎ剛」ではなく、凪沙その人でした。
草なぎ剛以外にも、トランスジェンダーや女装家などの設定で、名演した男優たちがいます。今回は5人をピックアップして紹介していきましょう。
(※自分を女性と認識している人が女性の格好をするのは「女装」ではないですが、男性俳優が女性の格好をするという意味で「女装」という言葉を使っています)
2017年に公開された映画『彼らが本気で編むときは、』で、トランスジェンダーを演じたのが生田斗真(36)です。
母親に育児放棄された少女、トモ。生田演じるリンコは、トモの母親の代わりを果たそうとしていきます。戸惑いながらも、編み物を通して心を通わせていく2人。
2018年にNHKで放送されたドラマ『女子的生活』では、志尊淳(25)がアパレルメーカーに勤めるトランスジェンダーの主人公・みきを演じました。普段から明るく、オシャレな服で今どきの“女子的生活”を送るみきからは、悲壮感のようなものは一切感じられません。
しかし、順調な生活を送っているように見えても、地元に住む兄や父親との関係は微妙。また、無神経な人物から侮辱を受けることも。普段の明るさがあるだけに、そういった対比がやけにリアルに感じられます。
それでも、周囲の対応に次第に変化が生まれ、またその変化がみきの内面にも影響をもたらしていきます。志尊淳の前向きな演技は、見る人をハッピーにしてくれます。
生田斗真『彼らが本気で編むときは、』
どこまでもトモに寄り添うリンコは、実に献身的で、その姿は母親そのもの。生田の繊細な演技が、母性をじんわりと感じさせ、2人のやり取りを微笑ましく映し出します。 しかし、いくら酷い仕打ちを受けても、実の母親を求めるトモ。母の背中にすがりつくトモを見つめるリンコの物悲しい表情に、胸を締め付けられます。この映画の生田は、それまで激しいアクションなどを演じてきた彼と同一人物とは思えません。✨ニュース✨#彼編む DVD&Blue-ray が2017年9月6日に発売決定!#生田斗真 × #荻上直子 監督が“本気”で紡いだ意欲作がいよいよご自宅でもお楽しみいただけます。セル初回盤にはたくさんの特典も収録!詳しくはこちら→ https://t.co/lccKfzR1eL pic.twitter.com/otiX6ZvchV
— 映画『彼らが本気で編むときは、』 (@kareamu) June 23, 2017