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結婚で変わってしまった夫。「夫婦なんだから」と魔の言葉で妻をしばるように

「夫婦なんだから」という魔の言葉で…

 それ以来、彼は「結婚したんだから」「夫婦なんだから」という2つの魔法の言葉を使って、アキエさんの行動を抑制するようになった。 「夫婦なんだから一緒に行動しようと押しつけがましくなる一方、それが僕の愛情だからとまじめな顔をして言うんですよ。彼が夫婦としての関係をきちんと構築していきたいと考えているのはよくわかるんだけど、それはルールで縛るものではなく、長い時間をかけてできあがっていくものではないかと私は思うんです」  アキエさんは外資系の会社に勤めている。あるとき家族同伴のパーティがあった。夫も同伴したのだが、彼女が他の同僚と話していると、夫はすぐそばにやってきて「あの男と親しいのか」と疑わしい目を向けた。その瞬間、彼女は背筋が寒くなったという。 「嫉妬や脅しで人を縛るのは、私がもっとも嫌がるやり方。そんなこともわかってくれていなかったのかと愕然(がくぜん)としたのを覚えています」

結婚に対するベースの考え方が違う

 独身時代だったら、言えば話し合ってわかってもらえる部分が大きかった。だが、結婚してからの彼は「結婚した事実」を錦の御旗(にしきのみはた)のように掲げて、話し合いから逃げてしまう。 「こんな人だったのかなあと、結婚半年くらいからずっと思っていましたね。結婚への責任感が強いのかもしれないけど、結婚って男性だけが責任を背負っていくものではない。ふたりで協力したり、ひとりでいるときより気持ちがラクになれたりするほうが重要なのではないか。  彼にはそう言いましたが、それもあんまりピンとこなかったみたい。だって結婚したんだから、って。そもそも結婚というものに対するベースの考え方が違うんでしょうね。結婚して4年もたってから言うのも情けないけど」
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夫に黙ってピルを飲んでいる
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