そんなある日、ベッドで横になっていると不思議なことがおこりました。
「私は霊感もないし、スピリチュアルに傾倒しているわけでもありませんが、『私はこの家に来るためにセンターにいたんだよ』という言葉が聞こえてきました。音を耳で聞くのではなく、言葉が心の奥深いところに強く届いたような感じでした」

その経験により、心から不安は消え、飼い主としての責任を果たそうとより強く思うようになったのです。
「ミィは私を飼い主として選んでくれた。幸せになるために来てくれたのだから、責任をもって応えないといけないなと改めて思わされました」
そんな気持ちが伝わったからか、ミィちゃんはその後、徐々に心を開いてくれるように。薬の副作用で飼い主さんが嘔吐してしまったときには、ずっとそばに寄り添っていてくれたこともありました。今では、後追いするほどの甘えん坊です。
「お風呂に入ると必ず覗いて、洗い場まで入ってきたり、浴槽の淵に登ったりします。トイレでは膝に乗ってくるので、飽きて降りるまで頭を撫でています」
また、通院などで数時間、家をあけて帰ると、少し怒ったような様子で鳴きながら、じゃれついてくるそう。たまにするイタズラにも、心を和まされています。
「基本的には食が細いのですが、過去にプチトマトと茹で栗を強奪されたことはあります。パクっとくわえ、床に降り立ったかと思ったら、プチトマトや栗を思い切り蹴りとばしていました(笑)」
コミカルな姿は見せますが、ミィちゃんは壁を引っ掻いたり、粗相をしたりしたことがないお利口さん。
「サビ猫は里親がなかなか決まりにくいと言われますが、とても頭がいい。私が帰宅すると、ミィは出迎えてくれた後に、洗面所へ先回りします。観察力もあるんですよね」