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「アホ!」はDV? 気づきにくい“言葉の暴力”を元当事者夫婦が語る

意外と気が付かないDV事例も

2:ホウ・レン・ソウを徹底
悩み

写真はイメージです

「報告を常に求めるのは、仕事では当たり前ですよね。でも家庭内に持ち込むとそうではないケースが多いです。自分も過去には妻に徹底させていたのですが、ホウ・レン・ソウを強要することは完全に相手を信頼してない証拠です。全部把握して自分が安心できる状態になりたい。ある種の依存状態のあらわれといえます」(拓さん)  もちろんお互い負担なくやれているケースもあるので、全部が全部ダメということではないそうです。しかし、受け手がしんどいと感じる束縛や心配、ヤキモチの類は精神的なDVに加えて良いといいます。 3:相手に即答を求める 「『で、お前はどうなんだ?』『なんか言えよ』といった、圧力強めに即答を求める行為は、DVです。結果として理詰めで責めて相手を追い詰め、反論できないところに持っていくのが目的です」(拓さん)  こういった理詰めの最終目的は「お前はバカだ」といった精神的なDVに着地させることや、「俺は正しい」という上下関係を見せつけることだったりします。強めに責められたら、被害者側はフリーズして答えられなくなるケースがほとんど。つまりこういったコミュニケーションは、実はコミュニケーションでも何でもないのです。

DVは身近に存在する可能性も

 皆さんはこういった行為をされた経験はあるでしょうか。ちなみに筆者は、された経験もあるし、自分がしていた経験もあるかも……という、両面での危機感にヒヤッとなりました。  DVは思った以上に身近なところにある。まずは認識を再定義しながら、適切な専門機関などを頼りつつ、対処をしていければと思います。 中川拓さん、亜衣子さんご夫婦【話を聞いた方】 一般社団法人 エフエフピー 代表 中川拓さん、亜衣子さん 選択理論心理学をベースに人間関係修復の手伝いをする一般社団法人。過去のDV加害者/被害者の関係を乗り越えた夫婦が実践するDV加害者更生プログラムはおそらく日本唯一? オンラインと対面の両方でプログラムや面談を実施している。 <取材・文・イラスト/おおおしまりえ>
おおしまりえ
コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:@utena0518
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