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東京育ちの妻が、田舎の夫の実家で“古風なお正月”になじめなかったワケ

ゲームとは羽根つき大会だった…

「お雑煮をごちそうになっていると、近所に住む親戚家族が新年の挨拶に来たので『よし、このままゲーム大会だから外に出て』と急かされて。え、何で外?と思いながらも皆んなについて行きました」  裏庭に集まると、なんと“羽根つき”大会が始まり驚く早希さん。 「ゲームってこれ?嘘でしょ?ってポカンとしてしまいました。こんなの子供の頃に学校で習ったのと“サザエさん”でしか見た事ないですし、羽子板なんて初めて触りましたね」 羽つきでトホホなお正月 そして夫と義両親、親戚の子供まで皆とても羽つきが上手く、ハラハラするラリーの応酬を繰り広げていた事から、幼い頃からかなりの練習を重ねてきたんじゃないか?と思いました。 「ついに私の番がきて、7歳の女の子と戦ったのですが…ボロ負けしてしまって。バドミントンならした事がありましたが、羽つきとは全然違いますね」

今時こんな罰ゲーム、ホントにやるんだ?

 するとダントツでビリになった早希さんの顔に『罰ゲームだ!』と、参加者全員から墨汁のついた筆で顔に◯や×を書かれてしまい…。 「こんな罰ゲーム、ホントにやっている人達いるんだ?と衝撃でしたね。その場はなんとかニコニコしてやり過ごしましたが、後でNと二人になった時についキレてしまって」 書道、筆、墨、硯、朱「やった事のない羽根つきなんて負けるの当たり前だし、よってたかってこんな恥ずかしい目に遭わせるなんて!」と早希さんが文句を言うと、「たわいのないお正月の遊びなんだから、適当に合わせろよ」と全く引かない夫。大喧嘩になってしまいました。 「驚いて様子を見に来たお義母さんの悲しそうな顔が辛かったですが、怒りが収まらない私はNを置いて先に東京に帰ってしまったんですよ」  そこまで怒らなくても…という気もしますが、夫の親戚の中で一人なじめないのがしんどかったのでしょう。  その後、帰ってきた夫と話し合い仲直りをし、義実家の両親にも電話をして謝りましたが…次のお正月の事を考えると不安な早希さん。 「もう二度としたくないんですよ、羽根つきなんて。コロナを理由に帰るのやめられないかな?なんて考えています」 ―年末年始のトホホエピソード― <文&イラスト/鈴木詩子> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木詩子
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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