グッチ×ドラえもん…買取市場に見るブランドコラボの価値は?プロに聞く
2020年に50周年を迎えたドラえもんと、ラグジュアリーブランドのGUCCI(グッチ)がコラボをして話題になっています。ここ最近、人気キャラクターとブランドのコラボはトレンドになっており、LOEWE(ロエヴェ)はトトロと、ミッキーはGUCCI・COACH(コーチ)などとコラボを実現させています。
キャラクターとブランドのコラボが話題ですが、やはり市場でも人気なのでしょうか。
「若い方たちを中心にSNSなどで話題になっていて、市場でも人気を集めています。人気のキャラクターとコラボすることで、今までハイブランドに興味がなかった顧客層を、各ブランドは獲得できているかもしれませんね」(コメントは植木博充さん、以下同)
例えば今回のドラえもんとGUCCIのコラボでは、 定価94,600円(税込)のジップアラウンドウォレット(長財布)が、約160,000〜220,000円で中古ブランド品店で販売されているのを見かけました。コラボすることで、ブランド商品の価値も上がっているのですか。
「発売前から話題になり、入手困難になったものや期間限定のコラボ商品は、リユース市場でも高く買取がされています。話題性や発売数などの販売条件に大きく左右されるので、キャラクターとコラボしているからといって、商品の価値が高い・低いと一概には決められないんです」
キャラクターの有無に関わらず、レア度が大事ということなんですね。ドラえもん×GUCCIの長財布はオンラインストア・店舗共に完売らしいので、レア度が一時的に高まっているのかもしれません。
「今のところはそうなります。ただ、キャラクターとのコラボ商品に関しては、ここ数年の間に始まったものなので、その価値が今後どう変化するかは読めないところがあります。今は販売数が少なく希少性が高いものでも、時間がたてばリユース市場を中心に商品は流通しますし、ブランドが再販を決定することもありますので、その後の流通数によって下がることもあります」
買取の際に、高い価格がつけられているキャラクターはあるのでしょうか。
「今のところ、突出して高い価格がつけられているキャラクターとのコラボ商品はないです。ただ、先ほどお話ししたように、数年後に価値が大きく変わるものも出てくると思います。キャラクターとのコラボではないのですが、数年前に発売されたストリートブランドとのコラボや、デザイナーとのコラボは、現在じわじわと価格が上がっています」
具体的にどのような商品でしょうか。
「Supreme(シュプリーム)とLOUIS VUITTONのコラボ商品は入手困難だったこともあり、リユース市場で価格が上がりました」
他にはありますか?
「デザイナーとのコラボレーションでいえば、2003年にLOUIS VUITTON(ルイ・ヴィトン)が発売した村上隆さん、2012年に発売された、草間彌生さんとのコラボ商品は、現在リユース市場で価格がぐんと高騰しています。これは、当時発売されていたものが製造終了になり希少性が高まったことと、デザイナーさんの人気が続いていることにあります」
まさに、数年後・数十年後に価値が変わるというものですね。
「販売数や話題性などで(実勢)価格は大きく変わるので、当社でも数年後・数十年後の価格を予測するのは難しい部分があります」
ファン垂涎のコラボ商品ですが、一方でキャラクターとコラボすることで、ハイブランドとしての価値は上がるのか・下がるのか気になるところです。そんなコラボ商品の核心にせまるべく、日本最大級のリユースデパート「KOMEHYO(コメ兵)」(愛知県)に取材。鑑定士の植木博充さんにお話をうかがいました。
プロも分からないドラえもんの価値
Supreme、草間彌生は価格が高騰中
1
2