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「不倫はいいけど、離婚は悪いこと」イタリア人の謎すぎる結婚観

 いま、福原愛さんの不倫疑惑が世間を騒がせています。小さな頃から国民的人気を誇ってきた愛ちゃんのパブリックイメージと異なるせいか、彼女の不倫疑惑を「残念」の言葉でくくる芸能人も少なくありません。とはいえ、不倫ってそんなに物珍しいことなのでしょうか?
不倫より離婚のほうが最悪。5割以上の夫が不倫をするイタリア

写真はイメージです

夫婦仲は白黒簡単につけられない

 たとえば、相模ゴム工業株式会社の2018年版「ニッポンのセックス」が日本全国の20~60代男女14,100名(既婚者・交際相手有り者)を対象に行った調査では、男性26.4%、女性14.2%がパートナー以外の人とセックスをしたことがあるのだとか。(※1)  それにアンジャッシュの渡部建さんと佐々木希さん夫婦のように、不倫が発覚しても離婚に至らぬ夫婦も多数います。夫婦仲は白黒簡単につけられるものではなく、当事者しか分からないもの。そんな夫婦の複雑な関係性を描いたイタリア映画『ワン・モア・ライフ!』が3月12日に公開されます。
夫婦仲は白黒簡単につけられない

『ワン・モア・ライフ!』より

 映画の主人公は普通のくたびれた中年男性。ところが彼は浮気を繰り返し、妻は見て見ぬフリをし続けます。そんな妻も決して聖女ではなく、浮気をしてしまう……。不可解な夫婦愛をコミカルでハートフルに綴った本作は、イタリアで大ヒット。この映画を監督したダニエーレ・ルケッティにイタリア人の夫婦・不倫観についてお話を聞きました。

“夫婦の矛盾”の象徴、シチリア島

 “夫婦の矛盾”の象徴、シチリア島

『ワン・モア・ライフ!』より

 舞台となったイタリア・パルレモは、イタリアのブーツのつま先から広がるシチリア島北部にある街。中世シチリア王国の古都として様々な民族が暮らしてきた歴史があり、ヨーロッパと中東が融合した建築物、芸術文化や食べ物、エメラルドグリーンの空と海……など豊かな自然と歴史のあるエキゾチックで美しい街です。  ダニエーレ・ルケッティ監督はこのロケーションについて、「パレルモに遺る芸術からは死を、自然からは生を感じます。生と死、永遠のコントラストが存在する街だからこそ、ロケーションとして選んだ」と説明。映画『ゴッドファーザー』の舞台ともなったシチリア島のなかでも、パレルモは犯罪率が高く、危険な地域も多いのだとか。その一方、人々はとてもオープンで優しく、暮らしやすい街でもあるそう。  このように相反する要素が無秩序に共存するパレルモは、映画で映し出される、“夫婦の矛盾”の象徴でもあるのです。
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もはや不倫は文化?
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『ワン・モア・ライフ!』3月12日(金)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次公開  配給:アルバトロス・フィルム
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