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大坂なおみの“断る勇気”にアメリカ人が共感する意外な理由

「プロなら強いメンタルを」欧米でもマッチョな意見

 好意的な意見が主流な一方で、大坂選手のSNSには「トップアスリートには何を言われても折れないメンタルが必要」「プロなら記者会見も仕事のうち」「メディアへの対応より、自分の健康を選ぶなら引退した方がいい」といった批判コメントも。  アスリートは自身がプレイするスポーツを宣伝しその存在感を高め、広告と放送の収益を上げることでスポーツに還元することができるという考え方は、案外欧米でもいまだに根強くあるようです。  元アメフト選手で、自身も過去に試合後の会見を拒否し罰金を払った経験を持つブレット・ファーブはポッドキャストで、「我々アスリートはメディアと対話すべきだ。絶対に話せとは言わない。罰金を払う選択肢もある」という持論を展開していたと『インサイダー Insider』が紹介。  この時までアメリカンフットボールリーグ(NFL)にはメディア対応へのルールはなかったそうですが、ファーブの騒動を機に「会見拒否した場合は罰金を科す」という1文が規約に追加されたといいます。  ここで興味深い例をひとつ。2015年、NFLシアトルシーホークスのマーション・リンチが試合後の記者会見で全ての質問に対して一言一句違わない答えを繰り返したというのは、アメリカのスポーツファンの間では有名な話。彼は何を聞かれても、「私がここにいるのは罰金を払わずに済むからです」という皮肉で返したというのです。  まさに誰得の意味のない会見です。そこまでしても嫌がる選手をメディアの前に引きずり出す必要があるのでしょうか?

「メディアはアスリートの能力のために存在すべき」

 ちなみに、ナイキなど大坂選手と契約を結ぶスポンサー各社は、次々と彼女をサポートすることを表明。『フォーブス Forbes』は、今回の言動がスポンサーのイメージダウンに繋がることは全くないと指摘しています。
 英『インディペンデント Independent』は、メディアがスポーツを促進する役目を担っていることを認めた上で、「価値があるのはアスリートの発言ではなく、プレイの質だ」として「メディアに答えるのもアスリートの仕事」という批判的な意見を牽制(けんせい)。スポーツとメディアの関係を例え話を交えて定義しました。 「記者会見に応じなくても私たちは大坂のテニスを見たいと思うでしょう。想像してみてください。メディアに優しく冗談話は得意だが、テニスが下手な選手を。そんなアスリートにメディアが注目することはあり得ません。メディアはアスリートの能力のために存在すべきであり、その逆ではありません」  皆さんは今回の一件、どうご覧になっていますか? Sourses:『ELLE』『Huffington Post』『InsiderForbes』『Independent』 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
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