その瞬間に「ウッ!」といううめき声がして、蓮さんは慌てて目線を向けます。それとほぼ同時に、
股間を抑え込んでうずくまる部長が目の前に飛び込んできたのです。

そう、自撮り棒を持ってガッツポーズしたこぶしは、たまたまそのタイミングにトイレから戻ってきた部長の股間にクリーンヒットしてしまったのです。
「私も一瞬何が起きたのか理解できなくて、うずくまる部長を見ることしかできなかったんですが、慌てて駆け寄ってきた細野くんの対応を見て状況を理解することができました。そしてそれと同時にサーッと顔が青ざめていくのを感じました」
幸い怪我になるほどの強度ではなかったため部長は少ししてから回復しましたが、その日は気まずい空気になり、その流れで解散することに。
「部長は気にするなと笑ってくれましたが、年甲斐もなくはしゃいだ挙げ句に迷惑までかけて…穴があったら入りたいとはまさにこういうことなのだと思いました。細野くんともなんとなく話しづらさを感じて、半年以上経ってからようやく気兼ねなく会話できるようになりました」