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彼氏と優雅な船旅のはずが、船酔いでヒドいことに。海をナメていた?!

想像以上の揺れだった…

「船に乗る前にお酒やお菓子を買い込んでいたので自分たちの部屋に戻り、出航前から彼氏と飲み始めていました。  真っ昼間から飲むことなんてめったにありませんでしたが、この日地元を出発したのはまだ夜が明ける前。そのせいかすぐに眠気に襲われ、私も彼氏も昼寝することにしたんです。時間だけはたっぷりありましたから」  目が覚めるとすでに夕方。彼氏は隣のベッドでまだ爆睡中で、天気も相変わらずの曇り空。フェリーはすでに沖合の洋上を航行していましたが波がかなり高く、部屋の小さな窓をのぞき込むと白い波しぶきが立っているのが見えたといいます。 「ゆっくりとしたリズムで船が前や後に傾いているのがわかりました。今まで経験したことのない揺れで、お腹や頭に響いてきたのを覚えています。はっきり言って想像していたよりもずっとひどく、この状態が続いたら本当に船酔いしちゃうかもと思いました」  陸地から離れた海の上なのでケータイもWi-Fiも圏外。荷物に入れていた北海道のガイドブックを読んで時間を潰していましたが、揺れている船内で読書をしていたせいかすぐに気持ち悪くなってしまったそうです。 フェリーで船酔い

一晩中、船酔いと戦い続けるハメに

「そこからは本当に大変でした。後から起きた彼氏も同じように船酔いになってしまったし、こみ上げてくる吐き気が辛くて……。私たちはトイレ付きの客室だったんですけど、彼氏が中に入っているときに我慢できなくなって近くにあったビニール袋に戻してしまったんです。  すると、あの独特の臭いが部屋中に広がり、2人してますます気持悪くなっちゃって。もう全部吐いてお腹の中はカラッポだったのにその状態が延々と続き、あれは拷問のようでした」  翌朝、小樽に着いたときは萌香さんも彼氏もグロッキー状態。予定ではその日一気に道東を目指す予定でしたが、この体調では無理と判断。急きょ予定を変更し、この日はそのまま小樽のホテルで1泊することに。 「旅行中は基本的に車中泊の予定でしたけど、翌日以降に影響があると思ったので奮発してゆっくり休むことにしたんです。想定外の出費になりましたが、帰りのフェリーの前に少し寄る程度のはずだった小樽をじっくり観光できたし、夜は早めに寝たので体調もすっかり回復。  おかげで夏の北海道を満喫でき、帰りのフェリーも天気も良かったので今度は船酔いせずに優雅な船旅を楽しめました。彼氏と一緒に見た日本海に沈む夕日は今でも鮮明に覚えています」  旅に多少のハプニングは付き物。後で振り返れば、それも含めて旅のいい思い出になっているのかもしれませんね。 【他の記事を読む】⇒シリーズ「夏の事件簿」の一覧はこちらへどうぞ 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ <文/トシタカマサ イラスト/朝倉千夏> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
トシタカマサ
ビジネスや旅行、サブカルなど幅広いジャンルを扱うフリーライター。リサーチャーとしても活動しており、大好物は一般男女のスカッと話やトンデモエピソード。4年前から東京と地方の二拠点生活を満喫中。
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