東京五輪、編み物王子や女子選手カップルら “チームLGBTQ”は32個もメダル獲得
8日に幕をおろした東京オリンピックには、約30の国から少なくとも182人のLGBTQ(性的マイノリティー)のアスリートが参加しました。前回のブラジル・リオ五輪が56人だったのに比べ、LGBTQと公表した選手が3倍以上参加したことになります。
そんなことから世界では、「レインボーオリンピック」と呼ばれることもある今年の東京五輪。賛否両論あったようですが、多様性と調和をうたった象徴的な大会となりました。
LGBTQのスポーツファンサイト『アウトスポーツ Outsports』は、LGBTQのアスリートが一つの国として参加したと仮定し、「チームLGBTQのメダル獲得は金11、銀12、銅9の計32個のメダル獲得で、全体の11位(フランスの次・カナダの前)」と紹介。
東京五輪では自身がゲイやレズビアンであることを公表したアスリートのうち55人がメダルを持ち帰ったといいます。
8月8日に行われた女子バスケット決勝戦の後にキスする姿が話題になった女子サッカーのミーガン・ラピノー選手(40)と女子バスケットのスー・バード選手(36)は、今やアメリカで知らない人はいないというほどのアスリートスターであると同時にレジェンドカップル。二人がキスでお祝いする姿は、全世界に放映されました。
「チームLGBTQ」32個のメダルを獲得
バスケ&サッカー選手のカップルのお祝いキス写真に感動の声
その後、ラピノー選手がインスタグラムで「あなたをとても誇りに思うわ。もっと愛してしまいそう。おめでとうベイビー」と愛の言葉を送ると、カップルの影響力を支持するコメントが殺到。 あるファンは「メダル獲得も素晴らしいけど、二人がありのままの自分として国際的なテレビで紹介されることは金メダル以上の価値がある」、他のファンは「なんて感動的なカップル! SHEroes ね(彼女を意味する「SHE」と英雄の「HERO」をかけて)」とコメント。 レズビアンをサポートする団体Lesbian Representation(レズビアンリプレゼンテーション)は、「なんて瞬間! 歴史に残る偉業」と称賛しました。
出会いはリオ五輪。女子アスリート界を代表するカップルに
『トゥデイ Today』によると、二人の出会いは2016年のリオ五輪。2020年10月に婚約し、プロポーズの瞬間もインスタグラムで投稿。バード選手が世間にカミングアウトするきっかけを作ってくれたのはラピノー選手だったと、後に雑誌の取材で語っていたそうです。 ラピノー選手はサッカーワールドカップで2回優勝を経験し、オリンピックで金1回、東京オリンピックでは銅メダルを獲得。その婚約者のバード選手は日本と熱戦を繰り広げたバスケットの決勝戦を90−75で勝利し、5回目の金メダルを獲得しています。 その熱愛ぶりをSNSなどを通じて発信し続ける二人は、今やアメリカだけでなく、女子アスリート界を代表するカップルと言っても過言ではありません。