News

東京五輪、編み物王子や女子選手カップルら “チームLGBTQ”は32個もメダル獲得

トランスジェンダー初の金メダル、ノンバイナリー公表の選手も

 東京オリンピックは、心と身体の性が異なるトランスジェンダーのオリンピアンが初めて公式に参加したオリンピックでもありました。  女子サッカーで金メダルを獲得したカナダ代表のミッドフィルダー、クイン選手(26)は、トランスジェンダーであり、自身の性を男性・女性にあてはめないノンバイナリー初のメダリスト。銅メダルを獲得した前回のリオ五輪では、まだトランスジェンダーであることをカミングアウトしていませんでした。
 1ヶ月前、トランスジェンダーのオリンピアンとして公式に認定されたクイン選手(ファミリーネームのみで登録・本名はレベッカ・クイン)は、その複雑な想いを「どう言い表せばいい?」という書き出しでインスタグラムに綴っています。 「『クイン』が認定され、その名前がラインナップの中にあったことを誇りに感じる。(中略)トランスジェンダーの女の子はスポーツを禁止され、オリンピックの夢を持つだけで差別と偏見に直面する。戦いは終わりに近づいていない。みんなでここに立てたときに祝福したい」  他にも、トランスジェンダーを公表している女子BMXフリースタイルのチェルシー・ウルフ選手(28)はアメリカ代表補欠として、ノンバイナリーを公表している女子スケートボードストリートのアラナ・スミス選手(20)がアメリカ代表として参加。  ニュージーランド代表女子重量挙げのローレル・ハバード(43)は、トランスジェンダーを公表している選手として初めて、生まれたときの性別とは違う性別でオリンピックに出場しました。

リナ・サワヤマ&エルトン・ジョンのLGBTQファミリーを歌った曲も

 LGBTQファミリーの新しい家族の形を歌ったリナ・サワヤマとエルトン・ジョンのコラボ曲『Chosen Family』が閉会式で流れたことに対して、日本のツイッターでは「偽善だ」「日本ではまだまだ差別が絶えないのに」と批判が相次いだようです。  エルトン本人は「素晴らしいオリンピック。これ以上ないほど誇りに思う。全てのアスリートと東京に敬意を」とインスタグラムで賛辞を贈りました。
 どこの国でもまだまだ差別や偏見はあり、LGBTQアスリートたちの戦いは今後も続いていきます。東京オリンピックは、まずは行動することや表現することが大事なのだ、ということを多くの人に気付かせてくれたのではないでしょうか? Sources:「Outsports」「Today」「Washington Post」 <文/橘エコ> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
橘エコ
アメリカ在住のアラフォー。 出版社勤務を経て、2004年に渡米。ゴシップ情報やアメリカ現地の様子を定点観測してはその実情を発信中。
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ