――音楽プロデューサーの松尾潔さんによってそのまま1週間後にレコーディングされたんですよね?
登坂:本当にそのままレコーディングしました(笑)。「怒濤のようにいろんなことが起きるから24時間気を張って、このグループのことを常に考えていないと、多分乗り越えられないよ」とHIROさんに言われたことがすごく印象的でに覚えています。
今では僕がプロデュースする側になったので、当時のHIROさんや松尾さんなど、僕たちを選んでこのグループを作った「与える側」も必死で、与えるからにはそれに応えてくれよという、その気持ちを想像できます。
――登坂さん自身、オーディションでは不安や恐怖を経験したということですが、夢を諦めずにオーディションを続けていく上で、大切なことを教えてください!
登坂:必要な要素はたくさんありますが、いかに自分とその時間に向き合えるかが重要だと思います。
人生がかかっているわけですから、それに対するプレッシャーや不安や恐怖心を感じる気持ちはもちろん分かります。でも、そんな自分といかに向き合えるかが、本当にその先の自分の成長に繋がると思います。
それが自分を大きく輝かせてくれる要素です。スキルを磨く努力も必要ですが、自分と向き合う努力を止めないことが一番大事だと思います。
――今回のオーディションでは、男性・女性部門問わず、どんな人材を発掘したいと思っていますか?
登坂:一言で言うと、「魅力的な子」です。その子にしかない良さがそれぞれあると思うので、やはりそれはこちら側がきちんと見極めていかなければならないなと。それから「素直でいい子」であることが大切だと思います。
僕もこのお仕事をさせてもらって12年目になるんですが、エンタメの世界でいくら実力があろうが、その人の中身は重要視されるし、その人の本当の姿を、ファンやお客さんのみなさんは見抜くと思います。なので、人としての魅力が重要だなと思っています。
もちろん技術やスキルなど、大切な部分はありますが、でも、それが100%あったとしても、いい子の部分が0%なら、もしかしたら僕ならその子を取らないと思うし、才能だけでは、周りの人が付いてきません。今はいい子じゃなくても、このオーディションを通して、自分自身と向き合う時間を大切にしながら、僕もそうだったように成長していく姿を求めています。
――それは、“伸びしろ”ということでしょうか?
登坂:そうだと思います。今が100%というより、この後この子どうやって化けてくんだろうと。夢を持ってチャレンジしてくれる子たちが、人生をかけて挑戦してくれると思うので、それに対して自分も真摯に向き合って、全力で、その夢をサポートして、活躍できる場所を作ることに徹していきたいなと思っています。
応援してくださるファンの方々には、この番組を通して、夢を持ってチャレンジしてくれる子たちを一緒に見届ける楽しみをお見せできたらなと思います。
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<取材・文/加賀谷健 撮影/山田耕司>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修
俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:
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