週1で実家に呼び出される…過干渉な家族の“いびつな絆”を描いた作者を取材<漫画>
手土産を要求してくる両親
夫に指摘された実家の悪習
――イタコさんのご主人はご実家との関係をどう思っていたのでしょうか?
イタコ:夫は「干渉が激しいよね」と言っていました。でも私自身は、最初の頃「息子と娘では感覚が違うのだろう」「娘にはしょっちゅう会いたいものなのでは?」と捉えていました。でも、私も夫と話すことで「私が会いたくないと思っているときに会いにいかなければならない状況がおかしいんだ」と気が付くようになりました。
――ご主人から言われて気が付くことは他にもありましたか?
イタコ:いろいろとありました。例えば、子育ての初期に私が冗談で娘に夫のグチを言ったことがあったんです。「パパって本当にダメだよね〜」「パパって最悪〜(笑)」みたいなことを、夫がいないところでふざけて言っていたら、娘から伝わってかなり怒られました。
夫は滅多に怒らない人なんですけど「家族間の悪口をその人がいないところで言うのは絶対に良くない」と真剣に叱られました。「冗談でもそういうことを言うと子どもが親に不信感を持つし、両親の仲が良くないのかなと不安にさせる。不満があるなら皆がいるところで話し合おう」と言ってくれました。そう言われて「実家でやっていたことと同じことをしてしまっていた、マズかったな」と気づかされて、すごく反省しました。
――ご実家では家族同士の陰口が多かったのでしょうか?
イタコ:お母さんがお父さんのいないところで悪口を言っていたし、その逆もありました。陰口で絆を深める傾向があって、そういう話題が多かったと思います。だから親に対して「この2人はこんなにいがみ合っているのにどうして一緒にいるんだろう」とずっと不思議に思っていました。それで家族仲が悪くてドライな関係なら理解できるのですが、やたらと「家族の絆が大事」みたいなことを言って家族に執着するのが腑に落ちなかったです。
<取材・文/都田ミツコ>都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。


