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週1で実家に呼び出される…過干渉な家族の“いびつな絆”を描いた作者を取材<漫画>

実家を客観視することができたきっかけ

悩む女性

※イメージです(以下、同じ)

――『実家に帰りたくありません』は、世間で「毒親」や「過干渉」と呼ばれる問題が描かれています。読者からはどんな反応がありましたか? イタコさん(以下、イタコ):「私も同じような状況です」という声が多かったです。中には「うちはもっと酷かった」という人もいました。多かれ少なかれ、たくさんの人が実家に問題を抱えているのかなと感じました。 ――イタコさんがご両親に対して違和感を抱き始めたきっかけは何だったのでしょうか? イタコ:違和感が強くなったのは子どもが産まれてからです。それまでは自分の家族しか知らなかったので、実家の世界が当たり前で居心地が良いと思っていたんです。家族からどんな扱いを受けようと、「そういうものだ」と思っていました。 でも新しい家族を作ったことで、まず物理的に実家よりも自分の家の方が居心地が良くなりました。実家はもう両親しか住んでいないので、小さい子どもにとって危ないものが置いてあります。それに気持ちの面でも、実家のように「ダメな子」扱いをされなくていい自分の家のほうが気が楽でした。今の私の家族と実家を比較して「あれ? 私の家族ってちょっとヤバかったんじゃないかな」と実感するようになりました。

子どもが産まれ「親に気を遣っていられない」

――里帰り出産がツラかったというエピソードがありましたが、お子さんが産まれたことが大きなきっかけになったのでしょうか? イタコ:子どもが産まれてから優先順位が変わったと思います。初めての赤ちゃんだったので「少し目を離したら死んじゃうんじゃないか」と心配で常に目を離せない状況でした。それまでは自分が親に気を遣っていれば関係が成り立っていたのが、子どもが産まれてからは「親に気を遣っていられない」と思うようになりました。
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手土産を要求してくる両親
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