天然革の高級ランドセル「使い込んでも味は出ない」理由。“ラン活”はGWから本格化
ランドセルの知識を思いきって手放す決断も必要
――もう少し気軽にランドセルを選んでもいいということですね。
kazumama「ラン活を始めると、素材やら縫い方やらいろんな情報が入ってきて迷うことが多いと思います。高額ですしお子さんが6年間使うものなので慎重に検討してほしいと思います。ただ多くの情報を集めることで、お子さんの意見を無視して大人好みのシンプルな見た目にこだわりすぎるなど、親が一方的にランドセルを選ぶ光景も目にします」
――情報を知れば知るほど、親の意向だけで決めたくなる気持ちもわかります。
kazumama「これまで集めたランドセルの知識を思いきって手放す決断も必要だと思います。そのランドセルにお子さんは満足しているか、ランドセルを背負って学校へ向かうお子さんの姿を考えて、本当に必要な情報を精査してください」
「入学したら、誰がどのランドセルかなんて気にしない」
「小学校に通うようになり娘が背中を痛がるので病院に行ったところ、ランドセルの重みで背中に負担がかかっているということでした。学校と自宅の距離が遠く、娘は小柄なのでもう少し軽いランドセルにすればよかったです」(30代・会社員・小学校4年生のママ)
「保育園のママ友のブームに乗り、ラン活をしました。資料も大量に取り寄せて必死に活動をしてこだわり抜いたランドセルを購入しました。ママ友の間ではどこのランドセルを買ったなど、ランドセルの話題で持ちきりだったのですが、小学校に通うようになれば誰がどのランドセルかなんて全く気になりません。今では軽くて丈夫で本人が気に入ればそれでいいんじゃないかなという感じです」(30代・会社員・小学校2年生のママ)
========
コロナ禍でランドセル市場は激変し、ランドセル貸出など便利なサービスも出てきているようです。親も子も納得できるラン活がもう少し気軽にできるといいなと改めて思いました。
【kazumama】
複数のランドセルメーカーの製造から販売まで経験。工房系と量産系の両メーカーに勤め、実績を積みランドセル業界を熟知するプロ。
ブログ「プロが教えるラン活サイト」にて、ブランドイメージに左右されない、各メーカーのランドセルレビューを公開。子どもの目線に立った評価で信頼を集めている。
<取材・文/瀧戸詠未>瀧戸詠未
大手教育系会社、出版社勤務を経てフリーランスライターに。教育系・エンタメ系の記事を中心に取材記事を執筆。X:@YlujuzJvzsLUwkB


