しばらくして、幸子さんは一人暮らしを始めました。親に紹介された結婚相談所をやめたのはそのタイミングでした。ご相談にきてから約半年後です。
親から離れて、幸子さんは楽になったようです。

「離れてから最近、うちの母は軽く毒親なのかなって思います。前もそういう気持ちはあったけれど、母を否定するのは自分を否定するようで認められなかった。でも、母と私は別の人間なんですよね」
「母からは医者か公務員か高学歴男性と結婚した方がいいって言われて、50代の離婚歴がある医者とお見合いしたこともありました。
すごく嫌な感じの相手で断りたいのに、『お医者さんだしもう一回会ってから』と言われて、そういうものなのかなと思っていました。結局は医者の方から断られたんですけどね。
私も鵜呑みにしなきゃいいんでしょうけど、なんせ30歳まで親に反抗したことがなくてあんまり友達もいなかったので。なんかズレてるってのがやっと分かってきました」
迷いや葛藤もありましたが、お母さまの支配下から抜け出すことができてよかった。幸子さんご自身の婚活は、まだ始まったばかりです。
※個人が特定されないよう一部脚色してあります。
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<取材・文/菊乃>
菊乃
恋愛・婚活コンサルタント、コラムニスト。29歳まで手抜きと個性を取り違えていたダメ女。低レベルからの女磨き、婚活を綴ったブログが「分かりやすい」と人気になり独立。ご相談にくる方の約4割は一度も交際経験がない女性。著書「あなたの『そこ』がもったいない。」他4冊。Twitter:
@koakumamt