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“闇”整形が全国で増加中。無資格の外国人が営む違法クリニックに記者が潜入してみた

「日本人には円安のぶん追加料金5万円」

整形WeChat上でコンタクトし、予約を取った「病院」は千葉県の某駅から徒歩5分ほどのマンションにあった。“手術室”には美容外科で実際に使用されているレーザー美顔器数台とバスタオルを敷いたベッドが2台。ワゴンに消毒液と注射器らしきものが無造作に置いてあり、戸棚には薬剤の箱が積んであった。 経営するのは40代の中国人女性B。白衣を着ておらず、ラフなワンピース姿のBは「中国の医科大学を出て、医師免許も持っている」と主張する。 日本で“美容整形業”を始めて8年目になり、ほかに大阪、名古屋、千葉、埼玉にも拠点があるという。 「顧客は中国人だけ。多いときは一日7人くらいやる。日本人は本当に少しだけね。私自身、日本語があまりできないし。日本人をやるなら、円安のぶん3万~5万円上乗せするわ」 一般的な美容外科では、術後の感染と化膿を防ぐための抗生物質や痛み止めが必ず処方されるが「それは薬局で買えばいい。欲しいなら私が持っている中国のものを売ってあげる」と話す。

医師免許を持つとは思えない口ぶり

だが日本では抗生物質は市販されていない。到底、医師免許を持つとは思えない口ぶりである。料金は二重まぶたの埋没法で8万円。日本の美容外科では最安で5000円程度の場合もあり、費用が高いのでは?と聞くと「日本の美容外科の値段は広告どおりではなく、実際にはオプションがついて20万円以上になるわ。だからここでの手術費は本当に安いと思う」と強調する。 顧客は水商売の中国人女性で、口コミで来院するため、大々的な宣伝はせずとも集客は問題なくできていると話す。 中国人以外の顧客を取らないのは当然、摘発を恐れているせいでもある。記者は試しに、今すぐ二重まぶたの手術ができるか聞いてみると「今日は麻酔薬を切らしているからできない」と断られた。 WeChatで前日に予約を取った他の「病院」は、場所を確認するため最寄り駅から電話をかけると、記者の中国語がネイティブではないためか「中国人以外には施術できない」と態度を豹変させた。理由を聞いても頑なに答えず、来店拒否された。
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ヒアルロン酸注射を受けて腫れ上がる
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