ただ、対面でのマウンティングは付き合いをやめれば解決しますが、一方で困るのがSNS上でのマウンティングです。SNSは便利で楽しいですが、その半面、「見なくてもいいものをわざわざ見てしまう」という事態も頻繁に起こります。
見なければいいのに、週末に他人のSNSをわざわざのぞいてみて、「どこに行った」「なにを食べた」「誰に会った」という他人の楽しそうな画像や動画をチェックしてしまう人も……。
知らなければよかったものが可視化されてしまった結果、SNSで心を病んでしまう人も少なくありません。

写真はイメージです(以下同)
以前は週末に家でひとり静かに過ごすことを楽しんでいたのに、SNSが普及してからは、つい他人の華やかな生活が気になって、いままで過ごしていた自分の人生が急につまらなく感じてしまう……などという経験をした人もいるのではないでしょうか。それは非常にもったいないことです。
では、SNS上にあふれる他人の羨ましい投稿を見て、思わず悔しい気持ちになったり、自信を失いそうになってしまったとき、どうすればいいのでしょうか。
まず、大前提として覚えておいてほしいのが、SNSは「作られた世界」だということです。SNSの発信は、画像1枚、動画数秒だけ、生活のほんの一部分を切り取って、発信者が「見せたい世界」を加工して見せているものです。

きれいに盛り付けられた料理だけれども、食べてみると味はあまりおいしくなかった。
美しく整えられた部屋の写真がアップされたとしても、実は写っていないところには子どものおもちゃが散乱していた。美しい写真の裏側には、往々にしてそんな事態が起こっています。
SNSが作られた世界だということを理解していれば、「羨ましくて、悔しくなる」という感情はそもそも生まれないように思います。