
しかし、付き合い始めて3ヶ月ほど経った頃、心がざわつく出来事が起きます。
「コロナ禍でなかなか会えなくなってしまったので、彼と電話やZoomをよくするようになったのですが、ある時期から、同僚女性の話を頻繁にするようになりました」
その同僚女性は、彼の6歳上。彼はその女性のことを「なんでも相談できるお姉ちゃんみたいな人」と話し、志保さんとの近況報告の際、彼女の話題をよく口にするようになりました。
「友達みたいなノリで付き合える優しい人で、こんなことを言ってくれたとか、心の支えになってるとか言い始めて……。なんで彼女の前で他の女性を褒めるんだろうって、モヤモヤしました」
けれど、喧嘩は避けたかった志保さんは「そんなにいい人なんだ。一度、会ってみたいな」と好意的な反応をしたり、嫉妬心を押し殺して「理解ある人と働けてよかったね」と伝えたりしました。
「そしたら、彼は決まって『そうなんだよね。しーちゃんにも会ってほしい。きっと好きになると思うよ』と言ってくる。会いたくないし、話すら聞きたくないって言いたかったけれど、心が狭い嫉妬女だって思われたくなくて伝えられませんでした」
そんな日常が続いた、ある日。久しぶりにデートを楽しみ、彼の家へ寄った志保さんは、心を抉られる光景を目の当たりにすることとなります。
「いい雰囲気になってイチャイチャしていたら、突然、彼の電話が鳴りました。あの同僚女性からの電話でした。彼は『仕事の話だと思うから、ちょっと出るね』と言い、トイレへ行きました」
2人は普段、どんなことを話しているんだろう……。気になった志保さんは部屋を出て、トイレの前で聞き耳を立てることに。