「疲れきってしまい、娘も楽しくなかったと言うし、この人たちと買い物に行くのはもうやめようと思いました。普段はこんな様子じゃないので、悪い意味のギャップに引いたのもあります」

お付き合いは家のなかとかランチくらいにしよう、と思う田中さんでしたが、Aさんはそれからも
「シングルマザーだと子連れでの食事って大変でしょ? ○○でもみんなで行く?」
「親子ふたりだと動物園も厳しいことない? うちがクルマを出すから○○なら連れて行けるよ」
など、“謎の上から目線”で田中さんに連絡してきたそうです。
出会った頃は、シングルマザーである自分に同情など見せてこないことに安心していた田中さんは、Aさんの変わりように「やっぱり既婚だからこちらを下に見るのか」と悲しくなったといいます。
Aさんの誘いは、「ここに行きたいから一緒にどう?」ではなく「あなたは大変だから、ここに行ってあげる」が常でした。
「いかにもこちらのことを思ってって感じてLINEを送ってくるので、断りづらいんですよね。子ども同士は仲がいいので会わせてあげたら楽しく遊べるし、私が我慢すればと思って付き合っていたのですが、私はそこに行きたいなんて口にしてないのになぜか『よかったね』と言われるのがずっとストレスでした」
レストランも出かける先も、田中さんの希望や話し合いで決めるのではなく、Aさんが提案したところ。
「その日は用事があるから」と正直に伝えれば、「え、それが終わってからでもうちはいいけど?」と食い下がってくるのもうんざりだったと田中さんは話します。