その疑問を解消するヒントとなったのが、警察署で知った恐ろしい情報。なんと、メグちゃんは掲示板サイト「5ちゃんねる」(旧・2ちゃんねる)で虐待のターゲットにされていたというのです。
「保護団体の方によれば、掲示板では抱っこできる野良猫や外飼いの猫がいる場所に赤丸をつけた地図が投稿され、場所の情報交換がされているそうです。メグは抱っこができ、連れて行きやすいと記されていたみたい。周辺の猫がいる場所にも赤丸がついていたことを聞いたので、帰宅後、私は飼い主さんや近所の人に警告しました」
こうした話を耳にし、あづちゃんさんの頭には、メグちゃんの不自然な時間の保護に対して、ある仮説が浮かびました。
「あくまでも私の想像ですが、虐待サイトに潜入していた人が8月15日あたりにメグが被害に遭うことを知り、飼い主が分からないので、保護したとして警察に託して、彼女を守ってくれたのではないかと。不思議なことに、メグを保護した人とはその後、連絡が取れないと警察の方が言っていました」
現在、メグちゃんはあづちゃんさん宅で家猫修行中。
「もともとの飼い主である居酒屋の女将さんは高齢であり、お店であるため、猫を外に出さないようにするのが難しいとのことで、メグちゃんを含め、お店の他の猫のお世話も私に一任されています」
長年、外で暮らしていたメグちゃんは猫トイレでの排泄にまだ慣れず、リビングで堂々と排便をしたり、夜中に泣きわめいたりすることも。
「最初の3日間くらいは特に、外に出られないことに戸惑っていました。今まではいろいろな人が話しかけてくれたり、撫でたりしてくれていたのに、急にひとりの人間しかしてくれなくなったので、私への態度が健気で涙が出ます」
また、あづちゃんさん宅の先住猫とはまだ仲良くなれておらず、喧嘩にならないよう、一定の距離を保ちながら、猫協定を結んでいるのだとか。
「実は最近、家猫修行後に行く場所が決まりました。もしかしたら、かわいがってくださったみなさんに、また会えるかもしれません」