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8年の不妊治療を経て“子なし”を選択した女性の胸の内「夫の言葉に救われた」

「もし妊娠したら」という考え方をやめた

――どのようにお気持ちを切り替えて行かれましたか? 「もし妊娠したら」という考え方をやめたボレンズ「最後に治療を終えたとき、パートナーに『私の意思でやめたい』ということを伝えたんです。彼も、『自分の身体なんだから、自分で決めていいよ』と同意してくれました。ですので、『自分が決めたことだから、自分が変わらなきゃ』という気持ちはありました。  でも、8年間続けてきたことを手放す空虚感と、当時は40歳手前だったので、『もしかしたら自然にできるんじゃないか?』という期待感に翻弄されてしまって。いろんなことに対して、『もし来月妊娠したら?』とか、『来年妊娠したら?』とか、計画を立てるにも自分の中で何かが引っかかって何も計画できない状態になってしまったんです。 『もし……?』に絡め取られて、何かチャレンジしたいのに、それを言い訳にしてできないことがあり、自己嫌悪に陥りました。そういうサイクルを変えたくて、『妊活を諦めたんだったら、ひとまず“もし……?”の仮説をやめてみて、子どもがいない人生なら何ができるのかを想像してよう』と、気持ちを少しづつシフトしていきました。  振り返ってみると、30代は常に心の中に『妊娠』が優先的にあって、仕事も“妊活と両立ができる仕事”として選ぶようになり、10年くらい停滞状態だったように思います。その制限がなければ『もっとバリバリ働いていたかも』とか、『けっこう高いポジションまで行けたかも』なんて考えてしまっていましたね。  気持ちを決めたことで過去にとらわれず、自分の選択で40代を築いていこうと思えたのは大きな成長だったと思います
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「妻としての資格はあるのか」と悩み離婚を提案
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