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経理社員から年商150億円の経営者になった女性が語る「仕事で周りから信用を得るには」

岐阜県にある美顔器に特化した企業「ARTISTIC&CO. GLOBAL」の代表を務め、年商150億円の売り上げを達成している女性経営者の金松月(きん しょうげつ)さん。初めは当時、親会社の「ARTISTIC&CO.」の経理として入社した金さんは、どのようにしてキャリアを築いたのでしょうか?今回は金さんが仕事で信頼を得ていった方法について話を聞きました。 【インタビュー第5回】⇒1日で62億円を売り上げた女性経営者の戦略「ユーザーに楽しんでもらうことが重要」
2年で年商150億円を達成した女性経営者の金松月

2年で年商150億円を達成した女性経営者の金松月

まずは自社の美顔器を体感

――「ARTISTIC&CO. 」には経理社員として入社し、最初にやったことが「取り扱っている美顔器の価値を体感するということ」だとお聞きしました。それはなぜでしょうか? 金さん(以下、金)「私自身、ARTISTIC&CO.に入社するまでは美顔器との出会いがなかったのです。ですから、美顔器というものへの興味はもちろんのこと、『なぜこんなに高いんだろう』と素朴な疑問を抱きました。こんな高いものを買っている方はどういう人なんだろう、どういう価値を感じて買っているんだろうと思いました。請求書を出すのが経理の仕事ですので、自信をもって請求するためには、商品の価値をしっかりと確かめたかったのです。当時、1番売れている商品の値段は、145,800円(税込)で、エステティックサロンが購入することが多かったです。請求は卸価格なのですが、それでも安い商品ではありません」 ――美顔器の価値を体感するために、具体的にどんなことをしたのですか? 「まず、美顔器がどういう原理で作られているのか。お肌にはどういうアプローチができて、他社とどう違うのかを、すでにいる社員の方から学ばせてもらいました。その後で、実際に営業現場に同行し、どのようなお客様がどのように使っているのか見させていただきました。 私は全くの素人でしたので、エステサロンのオーナーさんやエステティシャンの方、営業の人たちが使う専門用語すらわからなかったんです。『ポレーションってなんですか?』『RF(高周波)ってなんですか?』と、色々質問をしたり、ネットで調べたりして自分なりの勉強をしました。色々な話を聞いて、ARTISTIC&CO.の美顔器について勉強すればするほど、商品に対する自信が生まれてきました。自分の中でも『うちの商品は世界一いい!』というくらいの確信が生まれてきました」

経理社員としての2つの心がけ

経理

写真はイメージ(以下同じ)

――金さんは、経理社員として具体的にどのようなことを心がけていたのでしょうか? 「経理はお金を触ることなので、デリケートな部分です。ですから、信頼関係がないといけません。ちょっとしたことで信用を失ってしまいます。お金が多かったり少なかったり、“合わない”ということは、ダメージが大きいですよね。なので、常に『言われる前に報告をする』ということを意識していました。 あと、『商品管理』も大切にしていました。“もの”は、“お金”より大事にされない傾向がありますよね。皆さん、お金だと大事にするのに、“もの”だと急に悪気なく大事にしなくなったりします。現金なら銀行に預けたり、金庫に入れたりするのに、お洋服をそのようには扱いませんよね。部品も含めて、在庫というのは資産です。“商品”は“お金”と同様に大切に扱うという意識を持つようにし、『商品管理の徹底』を提案したりしていました」
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自分の範疇ではない仕事も把握
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