奇抜なネーミングのパン屋が、必ずしも成功しない理由
地方活性化や個人店の世代交代の流れが後押ししたこともあり、全国各地における“奇抜なパン屋”の登場が話題になりました。これらの登場は、従来のパン屋ではもち得なかった世界観として、ファッション系メディアからも注目され、“気になるあの子”的な魅力を放ったのだと思います。
でもやっぱり大事なのは、「味」。パンはブランドやイメージだけで選ぶわけではないですし、「海外ブランドだから……」という時代も終わっているように感じます。
これは他の食品における事例を探してみればわかりやすいでしょう。直感的に眼を見張るようなユニークさが独走して長年愛されている名品は、そう多くはないはずです。

BOUL’ANGE(ブールアンジュ)のクロワッサンやメロンパン
それでは、令和時代に続々登場しているパン専門店に、未来はないのでしょうか? 決してそんなことはないと私は信じています。その理由は、実際に確かな評判を獲得しているお店がたくさんあるからです。
例えば、ファッション事業で有名なベイクルーズが展開するベーカリーショップ「BOUL’ANGE(ブールアンジュ)」は、ビジュアルだけでなく味においても人気を博しています。
圧倒的な存在感を放つのは、美しいクロワッサン。赤、黒、緑などのしま模様がなんとも美しく、他ではなかなか味わえない風味があり、心に残ります。種類も豊富で、お客を飽きさせることがなく、これならリーズナブルなパンと比較することもありません。