永山絢斗、33歳の現在地「僕は知名度も低いし、周りは稼いでいて羨ましい」
2007年にデビューし、連続テレビ小説『おひさま』、大河ドラマ『いだてん~東京オリムピック噺~』、ドラマ『俺の家の話』『ダブル』、映画『ふがいない僕は空を見た』『アンフェア the end』『LOVE LIFE』など、多くの作品で独自の存在感を放っている永山絢斗さん(33)。
12月30日(金)に放送される、池波正太郎生誕100年BS特集時代劇『まんぞく まんぞく』では、ある思いを胸に剣の道に励んできたヒロイン・真琴(石橋静河)が出会い、影響し合っていく貧乏旗本の三男坊・平太郎を演じています。
本作が撮られた京都松竹撮影所を「特別な場所」と語る永山さんに話を聞きました。また、話を伺ううち、ネガティブな方向からのほうが自分に火をつけやすいという永山さんの性格も伝わってきました。
――本作のオファーを聞いていかがでしたか?
永山絢斗さん(以下、永山)「池波さんの原作ということが嬉しかったですし、井上昌典監督にもお世話になっていました。何より主演の石橋静河さんのことを以前より好きな芝居をされる方だなと思っていたので、共演できると知ってワクワクしましたし、実際共演できて嬉しかったです」
――平太郎は三男坊ですが、永山さんご自身も三男坊ですよね。
永山「はい。なのであまり考えないで演じれば三男坊らしさは自然と出るんじゃないかとは思いました。静河さんも3番目なんです。末っ子同士です」
――自分は末っ子だなと感じるときはありますか? もしくは周囲から言われたり。
永山「言われますね。『甘やかされて、可愛がられてきたんでしょ』とか。『なにがすか?』とか返しちゃうんですけど、たぶんそういう感じを言われているんでしょうね(笑)」
――本作は京都の松竹撮影所で撮られたとか。京都の撮影所は雰囲気が違うとよく聞きますが、実際違いますか?
永山「楽しいです。僕は単純に時代劇が好きで、コスプレというか、頭もそうですし刀を下げて歩いたり、和装が好きなんです。今年はこの撮影があるのが分かっていたので、雪駄を買って、京都に入る前から東京の街中を歩いていました」
――最初に京都の撮影所に行かれたときのことを覚えていますか?
永山「BS時代劇『一路』(2015)のときですね。よく覚えています。周囲からも脅されていたんですよ(笑)。実際に行ってみて、スタッフさんたちがみんな、自分の言いたいことをバンバン言う感じに最初は驚きました。でも僕はすごく楽しくなっちゃって。自分から何かをする余裕はありませんでしたが、とにかく言われたことをちゃんとやるようにしていました。それから、いろんな人におすすめの映画を聞いて、萬屋錦之介さんの映画なんかをたくさん観ましたね」