「私は夫の不倫相手に、夫のだらしなさを見せつけてやりました」
そう言うのは、アユミさん(仮名・38歳)だ。夫の不倫相手はドラマ同様、職場の若い女性だった。夫を「優秀な上司」と慕う20代の女性と関係をもっていた。夫は彼女と不倫関係になってから、アユミさんに
「ずいぶんだらしない体型になったな」「しわがすごい」などと容姿をバカにするようになった。彼女は夫を許すことができなくなっていったという。

写真はイメージです(以下同じ)
ある土曜日、夫は「急な仕事が入ったから」と出かけて行った。すでに相手女性がひとりで暮らしているマンションもどこにあるかわかっていたアユミさんは、夫が出かけてしばらくたってから、当時4歳だった息子の手を引いて家を出た。
「そのまま義母の家に行きました。もともと私と仲良しの義母にはすでに事情を話して協力してもらうことになっていた。
義母は息子を連れて不倫相手のマンション近くでうろうろしてくれたんです。私は、ふたりとは別行動をしながらその様子を物陰から見ていました。しばらくしたら、夫と彼女がふたりでマンションから出てきた。そこに義母と息子がたちはだかったんです」
不倫相手のマンション前で、夫の母が嘆く姿を見せつけた
息子は「パパ」と抱きついた。義母は「あんたは何をしているの」と泣きじゃくる。さすがの夫も、息子と母親を邪険にするわけにもいかない。夫はあたふたし、彼女はそんな夫を冷たい目で見ていた。
「パパ、帰ろう、今日は遊園地に行く約束をしてたじゃないかと息子が夫の手を引いたんです。あとから聞いたら、夫は母親に『どうしてここにいるんだよ』と言ったそう。義母はとっさに『私の友だちがこのマンションに住んでるから来たんだよ』と返した。
そのときの義母のかっこうはわざと、かなりくたびれたセーターにまるでモンペみたいなズボンだったんです。どうせならそうしようと義母が言ってくれて」