サウナで過酷な修行も…?カルト集団に20代を費やした女性が見た地獄絵図とは
そうしてみずから精神性を高めるプログラムを受けつつ、信者を増やす活動、すなわち勧誘活動も必須とされる。当然、ノルマつき。
「表参道のファーマーズマーケットや乃木神社が、格好の狩場でしたね。お金を持っている、意識高い人たちが集まっていたから。ビジネススクールが定期的に開催していた、経営者交流会も勧誘の場です。参加者に響きそうな経営哲学の話をしたりして、興味をもってくれそうな人がいたら『心理カウンセリングしませんか?』と誘います」
「教団の本も売らねばならず、タウンページではエステサロンや鍼灸院など癒やし系の業種にしぼって片っぱしから営業しました。そうしたところは、精神世界と親和性が高いからです」
前編でも触れたとおり、Kさん自身も母親の経営するエステサロンに来た営業が、教団を知るきっかけだ。
本の販売も直接の勧誘も、当然成果を上げられない日があるが、ノルマが達成できないと懺悔文を書かないといけない。
「教団の教えでは、体調不良も災害も事故も、基本は自分が招いたこととされています。だから勧誘のノルマが達成できなかったのは、何か隠していることがあるからだと。そして懺悔文で自己開示させられる」。男性信者たちは、性癖や性欲の自己処理についてまで書かされ、しかもそれをみんなの前で読み上げられていました」

癒やし空間とカルト宗教の親和性

過剰な自己開示を迫られる「懺悔文」
自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。お気軽に、山田ノジルnojiruyamada@gmail.com まで、ぜひご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。