Nさんは菜奈さんの前までくると「なんだお前はストーカーか?俺のことずっとつけ回しているのか?最近何度もある非通知での着信もお前の仕業か」といきなりブチ切れ始めました。
「え?と思いNさんのレジャーシートを見てみたら誰もいなかったので、きっと奥さんが席を外したすきにこっちに威嚇(いかく)しにきたのかなと思いました」
確かに菜奈さんは偶然見かけたNさんの悪口は言いましたが、つけ回したりしつこく電話をしたことは全くなかったので「言いがかりはやめてください」と返事をしました。

「そしたら『ストーキングなんかしてもムダだから、あきらめて俺の目の前から消えろよ』と偉そうに言ってきたので頭にきて『勝手に被害者づらしないでよ。偶然居合わせただけで、何でそんなこと言われなくちゃいけないの?そっちが消えろよ』とキレ返してやったんです」
ですがその時、菜奈さんはムカつきながらも、思ったままの不満をはっきりと口に出してNさんにぶつけることができて、とても気持ち良かったんだとか。
「ずっと無視されていたので。そしてキスぐらいどうってことないと思い込むようにしてきたけど、やっぱり内心傷ついていたんだなとその時に初めて気がつきました」
そんな菜奈さんの心中を察したのか、J子さんも「そうだ、そっちが消えろよ!気持ちよく花見しているのに邪魔するな!奥さん戻ってきたらお前のやったことバラしにいってやろうか」と言い放ったそう。
「するとNさんは小声で『ざけんなよっ』と噛み殺すように言うと、レジャーシートやお弁当を片付け始めて、戻ってきた奥さんの手を引き私達の目の前から本当に消えていったんです(笑)」

理不尽な言いがかりをつけられたことは不運でしたが、菜奈さんは今回のことで心に刺さっていたトゲが抜けたような清々(すがすが)しい気持ちになれました。
「J子と笑い合いながら、Nさんの悪口をたくさん言ったらスッキリして以前より前向きになれました。でもやっぱりお花見は穏やかにやりたいですけどね」
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<文・イラスト/鈴木詩子>
鈴木詩子
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:
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