
地獄の空間を過ごすこと数か月、咲恵さんよりも先に夫が悲鳴をあげたことにより嫁姑バトルに終わりの兆しが見えます。
姑と嫁が織りなす最悪の空気。板挟みになったUさんが限界を迎え、トシ子さんへ注意をしてくれると言ってくれたとか。夫から咲恵さんへ謝罪の言葉もあり、ようやく平穏な日々を取り戻すことができたのです。
「ずっと旦那に注意してほしいって言ってたのに、対応が遅すぎると一時期は幻滅してしまいました。けれども彼の言葉がきっかけで姑はこっちに来なくなり、ほっとしています。
ただ、仲直りしたということではありません。今現在も向こうの実家に私が行くことはなく、孫の顔を見せにいくのは旦那だけの役目。相変わらずお姑さんは私のことが好きじゃないみたいです」
嫁姑バトルは“形だけ”終止符を打ち、根本的な解決はしていない模様。咲恵さんは他の家庭で「姑との関係は良好」との話を聞くと複雑な感情が芽生えると本音を漏らしました。
「(姑は)息子を私に取られたと思っているのかな? あれだけ厳しく教育していたのに、旦那には苦言を呈することもないらしいですから。もう会わないからなんでもいいやと諦める反面、お互いの実家とうまくやる友人を見ると羨ましく思えちゃって」
誰かといがみ合い、確執を生みたいと思う人はまずいません。お姑さんが心を入れ替え、話し合う機会が作れるのなら関係の修復を期待できるものの……。残念ながら現時点では希望が持てない状態だそう。
「授かり婚、そんなにいけないことなんですかね。私があの時、感じた違和感を見逃していなければ、もっと別な人生もあったのかなぁ……」と呟く咲恵さんは暗い表情を浮かべます。
そんな姿を見て、彼女の幸せを願わずにはいられませんでした。
<文/たかなし亜妖>
たかなし亜妖
元セクシー女優のフリーライター。業界卒業後は一般企業へ入社。ゲーム制作に携わった過去を持つ。好きな物は漫画、アニメ、映画、美容、占い。そろそろ顔面課金額が数百万円を超えるとか。日刊SPA!等多方面で活躍中。
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@takanashiaaya