年商150億円、中国出身の経営者が考える「“日本人らしさ”の長所と短所」
美顔器の開発・販売を行う企業「ARTISTIC&CO. GLOBAL」の代表を務め、年商150億円を達成している、女性経営者の金松月(きん しょうげつ)さん。実は彼女は中国出身。18歳の時に単身で日本へ留学しました。海外の企業との取引も多い現在、金さんの目から見た“日本人の特性”とはどんなものでしょうか? お話をうかがいました。
【インタビュー第9回】⇒年商150億円の女性経営者に学ぶ「メンタルが安定している人の共通点」
――金さんは、ご自身が中国出身である上に、仕事で海外の方々とたくさんのやり取りをしていらっしゃいますよね。そんな中で日本人の特性は、どんなところにあると思いますか?
金さん(以下、金)「日本の方は、勤勉で真面目です。変化をしたがらないので、引かれたレールの上で物事を行うことも多いですが、だからこそ、ものづくりやサービスが素晴らしいのだと思います。
私たちの企業も、ものづくりをするので分かるのですが、日本ではものづくりの工程のひとつひとつをすごく大切にしています。ネジひとつにしても丁寧で、それは引かれたレースの上でやるから可能なことだったりもします」
――海外の場合は違うのでしょうか?
金「海外でも色々な場合があるので一概には言えませんが、『同じ形になるからいいじゃない』と、工程を少し飛ばしたりして、結果として雑になるケースもあります。良く言えば、効率化して行うことが多いのです。『変化をしたがらない』という日本人の特性は短所にもなりますが、長所にもなります。変化をせず、守るところを守るのは、日本のものづくりの素晴らしさの理由だと思います」
――他にも“日本人の特性”だと感じることはありますか?
金「日本の方は『言葉で出さなくても分かるでしょ?』と、“察する”ことを求める場合が多いと思います。相手の気持ちを察しようとするのはもちろん、素晴らしい配慮です。ですが、言葉で出しても伝わらないことが多いのも事実だと思うのです。
察して分かるのは難しいことです。時と場合によっては、言わなくてもいいこともあるけれど、ちゃんと伝えたいことは、言葉での表現がすごく大切だと思います」

2年で年商150億円を達成した女性経営者の金松月
変化をしない良さもある
「察する文化」のデメリット
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