ドラマの中の楓は、今回、夫の不倫相手としてみちを特定、会いに行っている。結衣花の不倫相手の妻も、「私の心を殺した相手」として彼女の顔を見に来たと告げた。 「実は私、ダブル不倫で離婚しているんですが、相手の妻はまず私に会いに来て、その足で私の夫の会社に行ったんですよ。やることがすごいと感心するほどでした」 　苦笑しながらそう言うのはミスズさん（仮名・40歳）だ。35歳のとき仕事関係で知り合った同い年の男性と恋に落ちた。当時、彼女は結婚して2年目だった。 「結婚直後から夫とはうまくいってなかったんです。近所に住む義母との関係もギクシャクしていたり、夫が元カノと頻繁に連絡をとりあっているとわかったりで、ひとり暮らしのほうがよかったと思ったりしていました。そんなとき彼と知り合ったんです」 　仕事だけの関係だったのだが、たまたま彼の勤務先を訪ねて打ち合わせをしたあと近所でランチをしようとしてばったり。ランチをともにし、私的なことを話しているうちに意気投合、今度飲みに行こうということになった。 「社交辞令かと思っていたら、翌日には誘いの電話がかかってきて。お互いに結婚しているからと気軽な気持ちで行ったんです。しばらくは飲み友だちという感じだったのに、ふと気づいたら別れ際がつらかった。いつの間にか好きになっていたんです。でもそんなそぶりは見せてはいけないと思っていた。だから飲みに行くのもやめました。 　そうしたら彼が『あなたに会えないのはとてもつらい。いつの間にか好きになっていました』というメッセージが来て。まさに私も同じ気持ちだった」 　性的関係をもつのはやめようとふたりで決めた。それなのに、「好き」という気持ちはあまりに強く、がんじがらめになっていることがつらくなった。ホテルに行こうと誘ったのはミスズさんからだった。