Entertainment
Love

“セックスレスごときで”不倫するのは間違い?不倫は人の心を殺すが、レスは人から自信を奪う|ドラマ『あなたがしてくれなくても』

あなたは人のものを盗りたかっただけでしょ

 それから彼と妻がどういう会話を交わしたかはわからないが、ミスズさんは離婚に追い込まれ、夫に慰謝料を支払った。さらにその後、かつての不倫相手の妻から慰謝料を請求された。 「友だちに弁護士を紹介してもらって示談にしました。妻は私が誘惑したと激怒していたそうです。恋愛ってお互いの気持ちが一致しないと進まないのに、妻はそこを見落としている。だけど自分が彼を愛していたなんていう主張をすると不利になるので、こちらも好きではなかったけど妻にないがしろにされている彼になりゆきで同情して、と言うしかなかった。慰謝料はたいした額ではなかったけど、お互いを傷つけ合っただけで終わりましたね」  その後、妻が会社にまたやってきて、「あなたたち、全然、恋愛なんかじゃなかったのね。あなたは人のものを盗りたかっただけでしょ、自分が不幸だから私たちの幸せを妬んだんでしょ」と言った。ミスズさんは、「幸せなら夫は不倫なんかしないんじゃないですか」と思わず言い返した。示談になっても、妻と恋人の泥沼の争いが継続されるのは珍しい。

あんなに愛し合ったはずなのに

「今後、彼も妻も私に接触しないと一筆入っていたはずなんですけどね。だから最後に『弁護士呼びますよ』と言ったら、妻は罵詈雑言を口にしながら帰っていきました。ただ、その間、彼からはまったく連絡がなかった。私はその程度の存在だったんだと改めて感じました。あんなに愛し合ったはずなのに……。そこから立ち直るために必死に仕事をしてきた3年間でした」  不倫で失ったものはいろいろあるが、それでも今、あの恋を後悔はしていないと彼女は言う。男のずるさも女の怖さも知った上で、自分があれほど「好き」という激しい感情をもてたこと、その事実だけをよしとしようと決めたからだ。 「世間的には情けないできごとかもしれないけど、しちゃったことは取り返しがつきませんから。自分を否定していたら生きていけない」  何かを悟ったようにミスズさんはさっぱりした表情でそう言った。 【関連記事】⇒セックスレス夫婦を地獄に落とした“夫のひと言”。妻の手が震え、夫は鼻水を垂らした|ドラマ『あなたがしてくれなくても』 【Amazonで予約受付中!】⇒ノベライズ本『あなたがしてくれなくても(上)』の詳細はコチラ <文/亀山早苗> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
1
2
3
4
5
Cxense Recommend widget
ドラマ『あなたがしてくれなくても』(フジテレビ系)は毎週木曜よる10時より放送中。第9話は6月8日(木)。

あなたがしてくれなくても(上)

見逃し配信も好調! SNSで話題沸騰!
夫婦のタブーに切り込んだ累計850万部の人気コミックが原作
フジテレビ木曜10時ドラマを完全ノベライズ!


あなたにおすすめ