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『波よ聞いてくれ』小芝風花

そして最も強いインパクトで今までの印象を塗り替えたのは、小芝風花で間違いないでしょう。『波よ聞いてくれ』(テレビ朝日系)で、個性炸裂&破天荒なラジオパーソナリティーという主人公を演じました。
『波よ聞いてくれ』

画像:テレビ朝日『波よ聞いてくれ』公式サイトより

本作は『無限の住人』で知られる沙村広明氏の同名漫画が原作。スープカレー店のアルバイト店員・鼓田ミナレ(小芝)が、彼氏にフラれた上にお金も騙し取られ、やけ酒して愚痴を炸裂させていたところ、その様子を見ていたラジオ局のチーフディレクター・麻藤(まとう)に才能を見出されます。 その後、ミナレは深夜の冠番組『波よ聞いてくれ』のラジオパーソナリティーに抜擢されるという展開。『トクサツガガガ』(NHK総合)や『妖怪シェアハウス』(テレビ朝日系)などでもコメディエンヌとしての才を発揮してきた小芝ですが、ミナレ役では更に一皮むけた印象です。

金髪ギャル×やさぐれ感でも魅力たっぷり!

この役のために地毛を人生初の金髪にし、雰囲気を肌で感じるためにお酒を飲みながら台本を読んだというエピソードからも、小芝の本気度が伺えます。凄い勢いで長尺の台詞を展開するマシンガントークも、圧巻の活舌(かつぜつ)で聴き取りやすく疲れさせません。 実力派女優の本領を発揮している小芝ですが、何より素晴らしいのが、一歩間違えれば“下品で嫌な女”に見えかねないキャラクターを、愛されキャラへと昇華している点。ただまくし立て続けるだけではなく、台詞回しや表情で喜怒哀楽の緩急を繊細に演じ分けているからでしょう。特に、9日に放送された最終回では圧巻の演技を見せました。
地震で街全体が停電してしまったなか、ミナレは終わりが見えない生放送に挑みます。深夜の地震で不安に包まれたラジオの前の人に向けて、リスナーから寄せられたお役立ち情報からふざけた雑文まで、ミナレ節たっぷりのトークを展開していきます。最後は、自分の声がリスナーに届いていることを実感し、感極まるミナレ。その姿にはグっときました。 小芝でなければやり切れなかった、彼女の代表作になったといっても過言ではありません。次のクールでは『転職の魔王様』(カンテレ・フジテレビ系)でヒロインを演じるということで、また違う一面を見せてくれることでしょう。 【関連記事】⇒春ドラマの色気俳優ベスト3。不倫夫もセクシーだけど、ジャニーズの“彼”の濡れ場に釘づけ! 【関連記事】⇒女優・前田敦子の「異常な存在感」…AKB時代、MVで見せた“無言の演技”もスゴかった 【関連記事】⇒「俳優・永山瑛太の代表作は?」に答えにくい理由。カンヌ受賞作でも見せた“圧倒的な振り幅” <文/鈴木まこと(tricle.llc)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木まこと
日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:@makoto12130201
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