春ドラマの女優ベスト3。妖艶な前田敦子も凄いけど、度肝を抜かれたNo.1は
2023年の春ドラマ。最終回を迎えた作品も出てきて、いよいよ終盤に差し掛かっています。ほぼ全ドラマをチェックした筆者が、特に印象的だった女優さん3名をご紹介したいと思います(※以下、各ドラマのネタバレを含みます)。
まずは“めるる”こと生見愛瑠。『日曜の夜ぐらいは…』(テレビ朝日系)では主要キャストのひとり、祖母とふたり暮らしをしながらちくわぶ工場に勤務していた女性・若葉を演じています。
一方、『風間公親―教場0―』では犯人役として第4話にゲスト出演。19歳で妊娠中、お腹の子の父である工芸家の男性を撲殺するという複雑な役どころで、緊迫した出産シーンから自白のシーンまでを見事に演じ話題になりました。
モデルやバラエティ番組での活躍が中心だった生見が女優として注目されはじめたのは、『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』(日本テレビ系)や『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』(TBS系)での自然体ながら繊細な演技から。
映画『モエカレはオレンジ色』では、ヒロインの恋する女子高生役をとびきり可愛く演じ、第46回日本アカデミー賞にて新人俳優賞も受賞しています。
『日曜の夜ぐらいは…』『風間公親―教場0―』生見愛瑠

画像:ABCテレビ『日曜の夜ぐらいは…』公式サイトより
幸薄そうななかに、芯の強さを感じさせる名演
この春クールでは、幸薄な役が多い生見。『日曜の夜ぐらいは…』での若葉は、矢田亜希子演じる母親が奔放なせいで悪評がたち、職場のちくわぶ工場でいじめられたり、母親から幾度もお金をむしり取られたり、と幸せとはほど遠い生活を送っていました。 生見が渾身の演技を見せたのは第5話。工場を辞めることを決意し、退職するその日のシーンです。従業員たちの前で「ずっと胸くそ悪かった」と、それまで内に秘めていた気持ちを爆発させました。
ただ慎ましく大人しい女性ではない。人間としての芯の強さを見せ、「生見愛瑠は女優だ」と感じさせました。そんな彼女の飾りすぎない自然体の演技は、これからも多くの作品で重宝されることでしょう。