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「お嬢ちゃんに何ができるの?」男だらけの政界に衝撃…それでも出馬を決心した女性の現在

 元衆議院議員で、現在は『ゴゴスマ』をはじめとしたテレビ番組のコメンテーターとしても人気の金子恵美さん(45歳)が、SF政治エッセイ『もしも日本から政治家がいなくなったら』を上梓しました。  本著を通して「政治家は必要なのか?」と提起し、その必要性を伝えている金子さん。  今や政界と生活者の架け橋になり得る金子さんですが、そもそもなぜ彼女は政界を目指すことになったのか。  彼女の人となりに迫るべく、子ども時代のことから、出馬決意を後押しした大きな出会いまで直撃しました。

優秀な姉たちを前に、コンプレックスの強い子だった

金子恵美 インタビュー――金子さんのお父様は、新潟県月潟村の村長を務められた方です。そして金子さんは三姉妹の末っ子。どんなお子さんだったんですか? 金子恵美さん(以下、金子)「姉ふたりがとても優秀で、コンプレックスの強い子でした。人前ではしゃべれないし、ちゃんとできない。親の期待にも応えられない」 ――そうなんですか!? 末っ子というと、奔放タイプになる人もいますが。 金子「結果的には、奔放タイプになりましたけど(笑)。昔は姉ふたりの存在が大きすぎて、私は遅れをとっているというか、劣っている意識がありました。同じ女性じゃなくて、もしも私か姉たちの性別が男性だったら、比較せずにいられたかもしれません。父親も男の子を欲しがっていましたから」

市議に立候補すると父の後援会からも反対された

――政治に興味を持ったのは、いつごろからでしょう? 金子「小さい頃から、関心はありました。でも、引っ込み思案で劣等感が強かったので、それを誰かに言うことはありませんでしたね」 ――お父様が村長をされていたことは、影響していますか? 金子「そうですね。新潟県で一番小さな村の村長で、教育に力を入れていました。その背中を見ていたので、いずれ街づくりや地方自治に関わりたいと。ただ長女や次女が親の期待を受けていたので、政治家になるのもこの人たちだろうと思っていました」 ――結果的に「政治」という意味では金子さんが引き継ぐ形になりました。ただ、最初に新潟市議に立候補された際、お父様の後援会の方に反対されたとか。「女だから」という点はあったと思いますか? 金子「少なからずあったと思います。政治は男がするものだと思っていた地域で、突然20代の女子が出てきた。父親のことは応援するけれど、その娘に何ができるんだと。父親の後援会すら最初は応援してくれなかったというのは、女性であり、若いということへの不安が大きかったと思います」 ――反対されるのはわかっていたことですか? それとも思っていた以上でした? 金子「思っていた以上だったと思います。プロセスの問題もあったんですけどね。父を応援してくださってきた後援会の方々にお知らせするより前に、ニュースに出てしまったこともあって、そこへのお怒りも当然あったのだと思います。でもそれ以上に、『お嬢ちゃんに何ができるの?』と。面と向かって言われました。当選してからも、先輩議員から『お嬢ちゃん、これ分かるか?』といったことは言われていました」
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壮絶な療養生活
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元衆議院議員、金子恵美による奇想天外なSF政治エッセイ『もしも日本から政治家がいなくなったら』は内外出版社より発売中
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