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幼児教室ママたちの異様な熱狂。幼稚園児に「検定試験に向けてのガリ勉」は本当に必要?

さらに授業の終わりには、カリスマ的な塾長のありがたいお言葉を、保護者が聞く時間も設けられている。 「うちの教室の卒業生はいまこんな活躍をしていて~という内容が中心だったかな」 知育教室沼202307①「本部は地方なんですが、そうやって全国の支部を回るんですよ。強烈なキャラクターで、ちょっとどこぞの教祖様みがありましたね」

早期教育に入れ込んだ理由

歩さんは、1年ちょっとでその教室を退会した。息子の食生活や就寝時間が荒れてきたからだ。教室で遅くなるから、帰りに外食。帰宅したら歯も磨かず寝てしまう。 周りから遅れをとるよりも、「生活習慣を身につけさせるべき時期に、ずっとこんな生活はどうなのか」という不安が上回った。しかし教室をつづけた周りの家庭は、ずっとそういう生活をしていたようだ。 知育教室沼202307①「その後も早期教育はアレコレ手を出しましたが、あの教室がいちばん熱心に取り組みましたね。もしかしたら、夫との関係が悪かったことも、関係しているかもしれません。早期教育に夢中になることで、他の問題を忘れたかったのかも」

母親にのしかかる重圧が焦りに

「それに加えて、あの教室に行くと生まれる、独特の焦り。子育てって何かにつけて、こうしなくてはいけない、遅れをとらせてはならない、というような強迫観念がすごくあるものですが、それでもあの教室に通わせていたときは自分でもちょっとおかしかったと思いますね」 その後、子どもたちに早期教育の成果は現れたのか。知育教室に集った母親たちの沼とは。 【続きを読む】⇒幼児教室でインフルエンザ発生。“激怒するお受験ママ”VS“ワクチン否定の自然派ママ”が大ゲンカ <取材・文/山田ノジル>
山田ノジル
自然派、○○ヒーリング、マルチ商法、フェムケア、妊活、〇〇育児。だいたいそんな感じのキーワード周辺に漂う、科学的根拠のない謎物件をウォッチング中。長年女性向けの美容健康情報を取材し、そこへ潜む「トンデモ」の存在を実感。愛とツッコミ精神を交え、斬り込んでいる。2018年、当連載をベースにした著書『呪われ女子に、なっていませんか?』(KKベストセラーズ)を発売。twitter:@YamadaNojiru
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自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。「女子SPA!」のお問い合わせフォームより、ぜひお気軽にご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。
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